2003 Fiscal Year Annual Research Report
妊娠高血圧-免疫ネットワークの接点と病態成立機構の解明
Project/Area Number |
14657037
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
深水 昭吉 筑波大学, 応用生物化学系, 教授 (60199172)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 純治 筑波大学, 応用生物化学系, 講師 (30323257)
谷本 啓司 筑波大学, 応用生物化学系, 助教授 (90261776)
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Keywords | ヒトレニン / ヒトアンジオテンシノーゲン / 妊娠中毒症 / 妊娠高血圧 / 酸性プロテアーゼ / 胎児発育遅延 / アンジオテンシンII / 臓器障害 |
Research Abstract |
近年の急速な少子化の進展は,平均寿命の伸長による高齢者の増加と相まって,我が国の人口構造にひずみを生じさせ,21世紀の国民生活に深刻かつ多大な影響をもたらしています.これは,単に"子供を産むための社会的な環境不備"だけでなく,『出産に伴う様々な危険因子』を回避できないことにも大きく起因しています. その危険因子の代表格である妊娠中毒症は,高血圧を中心病態として,全身各臓器に多様な病変をきたします.一方,胎児は免疫学的には一種の移植片であるため,母胎相互の免疫制御の破綻が妊娠中毒症を引き起こすとも考えられています.どちらも,重症化によって母子双方に流産を含めた重篤な合併症を伴いますが,その成因については確定されていません. 申請者らは,酸性プロテアーゼであるヒトレニン(hRN)とその基質でありアンジオテンシンIIの前駆体・ヒトアンジオテンシオーゲン(hANG)に関する発生工学的研究を行い,♂hRN導入(-Tg)マウスと交配させた♀hANG-Tgマウスにおいて,妊娠期間特異的に高血圧が誘発されることを世界で初めて発見いたしました.この時に,タンパク尿の排泄,腎臓疾患,胎盤浮腫および求心性心肥大等の臓器障害や痙攣発作を伴う"妊娠中毒症"に類似した症状が見出されました. そこで本研究は,明確な遺伝的バックグラウンドを持ち,妊娠高血圧が100%発症する申請者ら開発したモデル動物を用い,血圧調節系と免疫系の接点を解明することを目的といたしました.本年度は,妊娠高血圧マウスから生まれる新生児の発育遅延が,アンジオテンシンII受容体を介していることを遺伝的に明らかにしました.今後は,アンジオテンシンII受容体を介する薬理学的効果を解析していく予定です
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Araya, N.: "Cooperative interaction of EWS with CREB-binding protein selective activates hepatocyte nuclear factor 4-mediated transcription."J.Biol.Chem.. 278. 5427-5432 (2003)
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[Publications] Hirota, K.: "Hepatocyte nuclear factor-4 is a novel downstream target of insulin via FKHR as a signal-regulated transcriptional inhibitor."J.Biol.Chem.. 278. 13056-13060 (2003)
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[Publications] Matsuzaki, H.: "Insulin-induced phosphorylation of FKHR (Foxol) targets to proteasomal degradation."Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.. 100. 11285-11290 (2003)
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[Publications] Amano, T.: "Synoviolin/Hrd1,an E3 ubiquitin ligase, as a novel pathogenic factor for arthropathy."Genes & Dev.. 17. 2436-2449 (2003)
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[Publications] Shimamoto, Y.: "Inhibitory effect of the small heterodimer partner on hepatocyte nuclear factor-4 mediates bile acid-induced repression of the human angiotensinogen gene."J.Biol.Chem.. 279. 7770-7776 (2004)
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[Publications] Saito, T.: "An essntial role for angiotensin II type la receptor in pregnancy-associated hypertension with intrauterine growth retardation."FASEB J.. 18. 388-390 (2004)