2002 Fiscal Year Annual Research Report
抗原プロセッシングにおけるhsp90,PA28の機能解析
Project/Area Number |
14657058
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
鵜殿 平一郎 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (50260659)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
由井 克之 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (90274638)
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Keywords | hsp90 / PA28 / 抗原提示 / プロテアソーム / MHCクラスI / 細胞周期 / アポトーシス |
Research Abstract |
プロテアソーム調節分子PA28は20Sプロテアソームのペプチド分解活性を促進し、癌抗原を初めとする多くの抗原ペプチドのプロセシングを促進すると考えられている。一方、相当数の抗原ペプチドのプロセシングはPA28により促進されないことも報告されている。我々の研究結果はさらに踏み込み、MHCクラスI結合ペプチドのアンカーモチーフ構造がPA28依存性のプロセシングに影響を与える可能性を示唆した。さらには、hsp90がPA28に類似の機能を有することを明らかにし、MHCクラスI抗原のプロセシングがPA28とhsp90のそれぞれ異なる経路に支配されていることが明らかになった。即ち、抗原ペプチドはPA28-、hsp90-、或いはこの両者によってプロセシングされるものに分類され、その大原則にペプチドのアンカーモチーフが関与している。 またPA28α鎖のドミナント-ネガティブ分子(PA28αΔC5)を発見した。PA28αΔC5を含むハイブリッドプロテアソームの酵素活性は完全に消失する。本来PA28-プロテアソーム分子は蛋白分解の酵素であり、抗原提示専門の酵素ではないため、非常にバラエティに富む働きを行っていると考えるのが当然であり、事実、細胞周期及びアポトーシスの制御に関与があることがPA28αΔC5を用いた実験で初めて明らかになった。これらの原因は即ちPA28-プロテアソーム分子により、ある程度選択的に細胞周期関連分子の分解が行われているためであり、その結果アポトーシス制御にも影響を及ぼすということである。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Yamano, T., et al.: "Two distinct pathway mediated by PA28 and hsp90 in major histocompatibility complex class I antigen processing"J. Exp. Med.. 196. 185-196 (2002)
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[Publications] Kawabata, Y., et al.: "Merozoite surface protein-1-specific immune response is protective against exoerythrocytic forms of Plasmodium yoelii"Infect. Immunity. 70. 6075-6082 (2002)
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[Publications] Tominaga, N et al.: "Development of Th1 and Th2 immune responses in mice lacking interferon regulatory factor-4"Int. Immunol.. 15. 1-10 (2003)
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[Publications] 本間 季理, 鵜殿 平一郎, 由井 克之: "外来性抗原のMHCクラスI分子へのクロスプレゼンテーション"臨床免疫. 37(2). 138-142 (2002)
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[Publications] 鵜殿 平一郎, 本間 季理, 由井 克之: "外来性抗原のクロスプレゼンテーションとHSP"Ann. Rev. 免疫 2003. 32. 40-49 (2002)
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[Publications] 鵜殿 平一郎, 山野 武寿, 由井 克之: "内在性抗原のプロセッシング機構:PA28,Hsp90はいかに機能するのか?"細胞工学. 22. 170-174 (2003)