2002 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内寄生性細菌を用いた特異的細胞内ドラッグデリバリー法の開発とワクチンへの応用
Project/Area Number |
14657081
|
Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
浅野 喜博 愛媛大学, 医学部, 教授 (70114353)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
角田 恒輔 愛媛大学, 医学部, 助手 (20281454)
加納 誠 愛媛大学, 医学部, 講師 (10116923)
|
Keywords | DNAワクチン / 遺伝子治療 / 遺伝子操作 / リステリア菌 / アレルギー |
Research Abstract |
細胞内寄生性リステリア菌をベクターとして用いた細胞種特異的な遺伝子導入法、DNAワクチン法を確立し、ついで、マクロファージ/樹状細胞をターゲットとしてT細胞の機能的分化に重要な種々の遺伝子を導入することにより個体の免疫系をコントロールし、次いでアレルギー性疾患発症準備状態に対する遺伝子治療法・DNAワクチン法への応用を検討することを目的に解析を進めている。温度感受性プラスミドおよびHomologous recombinationを利用していくつかの自己融解性変異株を作製した。この変異株にリステリア菌と動物細胞内で発現可能なシャトルベクターに組み込んだ遺伝子を導入して、基礎的な解析を行った。この結果以下の知見を得ている。(1)遺伝子操作リステリア菌を感染させることにより、培養細胞に遺伝子を導入し発現させることが可能であり、リステリア菌が細胞内への遺伝子導入のベクターとして有効である。(2)この系を用いて、in vivoでの宿主免疫応答の制御を試み、L.major感染に対する感染防御効果を調べたところ、感染感受性マウスでのL.majorの増殖が、感染抵抗性マウスよりも低く押さえられる結果が得られた。したがって、本法により、感染感受性マウスに感染抵抗性を賦与することが可能であることが明らかになった。現在、より効率のよいベクター、投与法を検討している。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] Kanoh, M,. et al.: "A two-step model of T cell subset commitment. Antigen-independent commitment of T cells before encountering nominal antigen during pathogenic infections"Int. Immunol.. 14. 567-575 (2002)
-
[Publications] Maruyama, S., et al.: "Identification of interferon regulatory factor(IRF)-1 binding site in LL-12 p40 gene promoter"J. Immunol.. 170. 997-1001 (2003)
-
[Publications] Shinomiya, H., et al.: "Preparation and characterization of recombinant murine p65/L-plastin expressed in E.coli and high-titer antibodies against the protein"Biosci. Biotechnol. Biochem.. (in press). (2003)