2002 Fiscal Year Annual Research Report
光照射構造をした新しいタイプの覚醒レベル計測装置の開発
Project/Area Number |
14657089
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
柏木 利介 神奈川大学, 工学部, 専任講師 (40202006)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三林 洋介 神奈川大学, 工学部, 助手
奥野 祥二 神奈川大学, 工学部, 助手 (90281451)
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Keywords | 疲労計測 / 人間工学 / 生理学 |
Research Abstract |
大脳の覚醒水準を計測する測定器として従来よりフリッカー試験器が用いられているが、本研究ではより精度が高く、よりコンパクトな試験器の開発を行うことを目的として開発研究を進めた。構造上で従来のものと大きく異なる点として、これまでのものは、点光源であったのに対して開発したものは、点滅させた発光ダイオード(LED)をミラー板で乱反射させ、その光をフレネルレンズで拡散させることにより、レンズ全体を光らせるとした面光源を採用した。構成回路は点滅光を作り出すためにRC発信回路を使用し、発信させる周波数はf=1/(2.2・R・C)[Hz]で求められるが、試験器内のRC発信回路は抵抗部に可変抵抗R1[0〜100kΩ]を用い、その値を変化させることによって約0〜99[Hz]の周波数を作り出している。その発信されたパルスをPICで測定し、セグメント発光ダイオードに周波数を表示させる。発信されたパルスにより点光源を作り出し、直流電源(DC)により周辺光を作り出している。これにより従来のものよりはるかにコンパクト化を実現した。一方で光源に焦点が合った状態で光源を見ることの計測者すなわち人間側の生理的状態変化が生じてしまうため、これまでのフリッカー試験器の測定結果と整合性を確認する必要性もある。実験の結果、両者の測定値間に一致を得ることができた(R=0.8539)。さらには面光源の面積を変化させることにより一致度合いが変化することが明らかとなった。今後は眼鏡型のフェイスマウントディスプレイと呼ばれるめがね型ブラウン管を利用し面光源の一様性を高めることを考える。また、測定時の測定者側の生理的メカニズムについても検証実験を進めたうえでよりコンパクトで精度の高い試験器の開発を継続していく。
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