2003 Fiscal Year Annual Research Report
HIVと結核菌に対する感染固体由来CD4細胞の病原体抗原特異的不応答の解析
Project/Area Number |
14657115
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
服部 俊夫 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (30172935)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
芦野 有悟 東北大学, 病院・助手 (20361082)
佐野 公仁夫 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (20192601)
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Keywords | 結核 / HIV / ケモカイン受容体 / 免疫再構築症候群 / メモリー細胞 / TBGL |
Research Abstract |
結核はHIV感染者での発症が増加し、全世界レヴェルで上昇傾向を示している。結核感染は細胞性免疫を用いたツ反が一般的ではあるが、HIV感染症においてはCD4細胞がHIVに特異的に不応答であることや、勿論様々な細胞性免疫が明らかになってきた。さらにHIV染者に発病性の高い結核菌はマウスでTh1タイプのサイトカイン産生の誘導が減弱していることが報告された。 本年度は結核菌由来抗糖脂質(TBGL)抗原を用いて、HIV感染者の血清中の抗体を測定した。中国のハルピン医科大学との共同研究で、HIV感染者の中にTBGL抗体陽性を示す物が有意に高く、結核の発症予知あるいは結核の流行度が判ることが予測された。一方で国立感染研との共同研究で、HIVと結核の合併している群において、TBGL抗体陽性が低く、まず結核感染を喀痰PCRで確定する試みをおこなっている。また東京大学医科学研究所におけるHIV感染非定形抗酸菌感染者患者血清では非定形抗酸菌単独感染者にくらべてTBGL抗体が極端に低く、その原因を非定形抗酸菌特異的糖脂質抗原を用いて解析している。 一方で様々な日和見感染症を合併しているHIV感染者において、HAART治療開始によるImmune recovery inflammatory syndromeがみられる。また結核においては単独感染でも治療開始による再燃・悪化に、組織に存在するEffector memory細胞を始め肺胞マクロファージなどが関与すると思われる。現在BALを行い、T細胞や肺胞マクロファージを得てそこに発現するケモカイン受容体の解析を行う予定にしている。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Toshio Hattori 他9名: "Xanthine oxidase inhibition reduces reactive nitrogen species production in COPD airways."Eur.Respir.J.. 22. 457-461 (2003)
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[Publications] Toshio Hattori 他7名: "The possible involvement of human herpesvirus type6 in obliterative bronchiolitis after bone marrow transplantation."Bone Marrow Transplantation. 32. 1103-1105 (2003)
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[Publications] Toshio Hattori 他5名: "Correlation between change in pulmonary function and suppression of reactive nitrogen species production following steroid"Thorax. 58. 299-305 (2003)
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[Publications] Toshio Hattori 他4名: "The N-terminal of the V3 loop in HIV-1 gp120 is responsible for its conformation-dependent interaction with cell surface molecule(s)"AIDS Res.Hum.Retrovir.. 20. 213-218 (2004)
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[Publications] Toshio Hattori 他3名: "Thrombin activates envlope glycoproteins of human immunod eficiency virus type 1 (HIV-1) and enhances fusion."Microbes and Infection. in press. (2004)