2002 Fiscal Year Annual Research Report
慢性関節リウマチ疾患遺伝子DR3の重複及びゲノムインプリンティングの可能性
Project/Area Number |
14657117
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
大澤 佳代 神戸大学, 医学部, 助手 (50324942)
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Keywords | 関節リウマチ(RA) / 遺伝子重複 / FISH(fluorescence in situ hybridization)法 / DR3(death receptor 3) |
Research Abstract |
関節リウマチについて当研究室が同定した第1染色体に座位する遺伝子Death receptor3(DR3)に対して次の研究を行った。 BLASTNによる遺伝子重複の検索:DR3遺伝子に関してNCBI、Sanger、DDBJ等のデータバンクを用いて行った遺伝子重複の検索において、重複の事実は認められなかった。FISH(fluorescence in situ hybridization)法を用いたマッピング:DR3遺伝子を含むクローンと近傍にあるHKR3遺伝子を含むクローンを用いてmappingを行ったところ、DR3遺伝子にのみ遺伝子重複が観察された。この遺伝子重複を確認したところ、健常者においては男性が女性よりも多く認められた。RA患者においては特に遺伝子変異のみられたRA患者に遺伝子重複が多く認められた。 Fiber-FISH法を用いたマッピング:Fiber-FISH法によるマッピングにより、FISH法で示されたDR3遺伝子の遺伝子重複がセントロメア側の約200-300kbの位置にあることが示された。 学会発表:本研究の内容は第25回日本分子生物学会年会(2002.12,横浜)にて発表した。 今後の展望:症例数を増やして遺伝子重複の確認、およびDR3遺伝子自身の重複の確認、さらにFiber-FISH法によるmappingを各症例で確認することを目標とする。さらに15年度の研究課題である、DR3遺伝子のゲノムインプリンティングに関する知見を得ることを目標とする。
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