2003 Fiscal Year Annual Research Report
大腸がんに新たに見出された高TGF-β血症の意義解明と戦略的治療法への応用―予後予測を基盤とした再発阻止のための抗TGF-β療法の開発―
Project/Area Number |
14657125
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
河田 純男 山形大学, 医学部, 教授 (90183285)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斉藤 貴史 山形大学, 医学部, 講師 (80250918)
武田 弘明 山形大学, 医学部, 助教授 (90236480)
富樫 整 山形大学, 医学部, 助教授 (60192209)
牧野 直彦 山形大学, 医学部, 助手 (10323164)
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Keywords | 大腸がん / 予後予測因子 / TGF-β1 / 高TGF-β血症 / 再発予測因子 |
Research Abstract |
近年、食餌の欧米化に伴い、大腸がんの発症が増加している。しかも進行がんとして発見される症例も少なくない。根治術を受けた症例の肝臓転移や局所などにおける再発予測は予後を規定する重要な要因であり、予後予測を基盤とした症例の層別化による再発阻止療法の開発が切望されている。しかし、大腸がんの再発予測因子として日常臨床上有用なものは未だに見出されていない。 平成14年度において、私どもは根治手術を受けた117例の大腸がん患者を対象として、術直前および術後2週での血漿TGF-β1濃度測定が肝転移などの再発をどの程度に予測できるかを平均42か月間経過観察したprospective studyを行った。その結果、術前および術後2週でTGF-β1値が上昇していた29例では全例(100%)が再発していた。一方、術前および術後にTGF-β1値の上昇を認めなかった40例では3例(8%)しか再発しなかった。このことから、血漿中TGF-β1値は臨床上有用な大腸がんの再発予測因子になりうることが分かった。平成15年度において、ラット大腸がんモデルに対して抗TGF-β1抗体(ポリクローナル抗体)を投与し、進展阻止効果を認めている。しかし、その効果はわずかであり、今後、ヒト型抗TGF-β1モノクローナル抗体を作成し、その抗腫瘍効果について検討する。このことにより、大腸がん患者の術前、術後に血中TGF-β1を測定し、高値例を予後不良として選別し、抗TGF-β療法を行い、再発を予防することが可能になると考えられる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kiso S, Kawata S, et al.: "Liver regeneration in HB-EGF transgenic mice after partial hepatectomy"Gastroenterology. 124. 701-707 (2003)
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[Publications] Takeda Y, Kawata S, et al.: "Cellulose acetate beaols induce release of IL-1RA in human peripheral blood."Inflamm Res. 52. 287-290 (2003)
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[Publications] Watanabe H, Kawata S, et al.: "Spontaneous elimination of serum HCV RNA in chronic HCV carriers."J Med Viol. 71. 56-61 (2003)
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[Publications] Akiyama S, Kawata S, et al.: "Histogenesis of hepatoid adenocarcinoma of the stomach"Int J Cancer.
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[Publications] Togashi H, Kawata S, et al.: "Mucosal sulfhydryl compounds evaluation by in vivo ESR in mice with experimental colitis."Gut. 52. 1291-1296 (2003)
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[Publications] Sugahara K, Kawata S, et al.: "Separate analysis of ASGR in the right and left hepatic loke using ^<99>Tc-GSA spect."Hepatology. 38. 1401-1409 (2003)