2002 Fiscal Year Annual Research Report
HCV vectorによるHCV感染過程の制御分子の同定
Project/Area Number |
14657129
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
榎本 信幸 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 講師 (20251530)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
黒崎 雅之 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助手 (10280976)
坂本 直哉 東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 助手 (10334418)
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Keywords | C型肝炎ウイルス / レプリコン / 感染レセプター / インターフェロン / 慢性肝炎 / 肝癌細胞 |
Research Abstract |
HCV遺伝子の構造蛋白をneomycin耐性遺伝子やluciferase遺伝子などのreporter遺伝子に置換したHCV-replicon RNAを作成し、これを培養細胞内にRNA transfectionし、このHCV replicon RNAが細胞質内でHCV複製と同様の機構で自己複製してHCV増殖が培養細胞内で再現した。すでにHCV replicon増殖細胞の確立、HCV replicon発現定量システムの開発、HCV replicon増殖機構の解析、interferon耐性機構の機序、宿主細胞の遺伝子発現変化解析による肝癌発症機構の解析等をすすめており、本研究遂行の技術的基盤を確立した。 HCV repliconにneomycin耐性遺伝子-thymidine kinase融合蛋白遺伝子を挿入した。このrepliconが細胞内で複製すると細胞はneomycin耐性となり、さらに培地にgancyclovirを転嫁するとthymidine kinaseによってgacyclovirが代謝され細胞は死滅するのでrepliconをnegative selectionすることが可能となること確認し、HCV replicon増殖を指標としたnegative selection systemを確立した。 今後は、この細胞にヒト正常肝由来retrovirus libraryを導入し、neomycinのかわりにgancyclovirを培地に添加するとreplicon複製が持続している細胞は死滅し、replicon複製が抑制されたのみが細胞がselectionされる。これらの細胞より導入遺伝子を回収して、この細胞に再導入し、neomycin-thymidine kinase融合遺伝子挿入HCV repliconによるselectionを繰り返すことにより、HCV replicon複製を抑制する遺伝子を同定する予定である。
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