2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14657140
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
山口 悦郎 愛知医科大学, 医学部, 教授 (10201831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
玉木 長良 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30171888)
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Keywords | β受容体 / 気管支喘息 / 気道過敏性 |
Research Abstract |
本年度は,健常者2人の肺βアドレナリン受容体密度をPositron emission tomography(以下PET)を用いて核医学的に測定することができた.使用するligandは,当初の計画通り,水溶性非選択性βアドレナリン受容体(以下βAR)拮抗薬であるCGP-12177を^<11>Cで標識して用いた. スキャンプロトコールは,原法に基づき,トランスミッション(組織密度の測定),^<15>O-CO(1500MBq)(血流量の測定),^<11>C-CGP-12177(βアドレナリン受容体の測定)で構成した.^<11>C-CGP-12177は,初めに高特異活性の^<11>C-CGP-12177(5μg未満,185MBq)を投与し,その直後から75分間ダイナミックスキャンを行った.途中,30分経過時に低特異活性の^<11>C-CGP-12177(25μg未満,370MBq)を投与した.そしてligandの最大結合能を肺の体積で割り,βAR密度を計算した. 被験者2人とも,特に有害事象は発生せず,安全に検査を行うことができた.肺βAR密度は,1人が4.44pmol/ml,もう1人が4.81pmol/mlであった.今回の被験者には,気道過敏性検査も受けていただき,また,βAR遺伝子多型を同定するための採血も行った.これらの結果と肺AR密度との相関も調査する予定である. まだ被験者数が少なく,統計学的に結果を検討する段階には至っていない.今後も被験者数を増やす努力を続ける予定である.
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