2002 Fiscal Year Annual Research Report
ES細胞由来表皮ケラチノサイトを用いた表皮性POU転写因子Skn-1nの機能解析
Project/Area Number |
14657197
|
Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
玉井 克人 弘前大学, 医学部, 助教授 (20236730)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 高英 弘前大学, 医学部, 助手 (20333718)
原田 研 弘前大学, 医学部, 助手講師 (70281938)
|
Keywords | ES細胞 / 骨髄細胞 / 線維芽細胞 / 転写因子 / SCIDマウス |
Research Abstract |
研究実績の概要 (1)複数の表皮性遺伝子230kD類天疱瘡抗原(BPAG1)プロモーターにネオマイシン耐性遺伝子とGFP遺伝子を直列に接続したプラスミドコンストラクトを作成し、ES細胞染色体に組み込んで形質転換株を作成した。 (2)形質転換したESと胎児皮膚線維芽細胞を共培養し、GFPの発現を検討した結果、線維芽細胞と共培養した系においてGFPの発現する割合が多い傾向を示した。 (3)(1)で組み込んだネオマイシン添加培地で培養することにより、表皮性遺伝子であるBPAG1プロモーターが発現するES細胞を選択した。 今後の研究計画 (1)ES細胞培養開始時点から表皮ケラチノサイトへと形質転換する過程で経時的にRNAを採取し、Skn-1nの発現時期、発現量の推移をノーザンブロット、RT-PCRで検討する。 (2)相同組換えを用いてSkn-1n遺伝子をノックアウト(Skn-1n-/-)したES細胞を作成し、外胚葉や表皮ケラチノサイト形成に及ぼす影響を検討する。 (3)Skn-1n-/-ES細胞にテトラサイクリンによるSkn-1n誘導系を導入し、ESから表皮ケラチノサイトに至る種々の時期にSkn-1nの発現を誘導することにより、Skn-1nの表皮形成における役割を検討する。 (4)上記の解析を通じ、外胚葉系細胞から表皮形質が出現する時期をGFP発現のモニターにより明らかにし、その前後の細胞における表面形質を検討することにより、表皮幹細胞特異的な表面形質を決定する。 (5)決定した表皮幹細胞特異的表面形質を基に、表皮幹細胞単離方法を確立する。 (6)表皮幹細胞出現前後における転写因子のプロフィールをDNAチップ、あるいはRNAサブトラクション法により検討し、表皮ケラチノサイト発生のためのマスターレギュレーターを解析する。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] Nakamura H, Aoki M, Tamai K, Oishi M, Ogihara T, Kaneda Y, Morishita R: "Prevention and regression of atopic dermatitis by ointment containing NFkB decoy oligonucleotides in NC/Nga atopic mouse model"Gene Therapy. 9. 1221-1229 (2002)
-
[Publications] Meng X, Sawamura D, Ina S, Tamai K, Hanada K, Hashimoto I: "Keratinocyte gene therapy : cytokine gene expression in local keratinocytes and in circulation by introducing cytokine genes into skin"Exp Dermatol. 11. 456-461 (2002)
-
[Publications] Matsuzaki Y, Tamai K, Kon A, Sawamura D, Uitto J, Hashimoto M: "Keratinocyte responsive element 3 (KRE3) : Analysis of a keratinocyte-specific regulatory sequence in the 230-kD bullous pemphigoid antigen (BPAG1) gene promoter"J Invest Dermatol. 120. 308-312 (2003)