2003 Fiscal Year Annual Research Report
アドレノメデュリン(AM)受容体の役割の解明および新規AM受容体の探索
Project/Area Number |
14657255
|
Research Institution | 宮崎医科大学 |
Principal Investigator |
江藤 胤尚 宮崎大学, 医学部, 教授 (10038854)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 和雄 宮崎大学, 医学部, 講師 (50204912)
|
Keywords | アドレノメデュリン受容体 / negative regulator / mutant / cDNAライブラリー / 遺伝子導入 / ラジオレセプターアッセイ / 抗体 / アンチセンス |
Research Abstract |
1.AM受容体の機能を特異的に抑制する手段の確立(主として江藤胤尚が行う): (1)AMの受容体結合を抑制する遺伝子の探索:我々はAMに特異的な2つの受容体(CRLR/RAMP2及びCRLR/RAMP3)の機能を抑制するdominant-negative RAMP2/3を同定してきた。しかもAMがCGRP1受容体(CRLR/RAMP1)にも十分に結合することを証明したが、2003年度にはRAMP1のCGRPとAMの結合に不可欠な領域を同定し、その領域を欠如した欠失体がCGRP1受容体のdominant-negative蛋白として機能することを明らかにした。しかし、3つのdominant-negative RAMPは3つのAM受容体に競合的に結合するため選択性に乏しいことが判明した。従って、この問題点を解決するには、CRLRとVIP受容体(CRLRと同様Class BのG蛋白共役型受容体に属するが、我々はAMとRAMPがこの受容体に結合しないことを明らかにした)のキメラ蛋白を作製してdominant-neative CRLRを同定することが不可欠と考え、現在、独自に作成(9種)して検討中である。なお、昨年度にCRLRと相同性のあるカルシトニン受容体(CTR)とCRLRのキメラ蛋白(8つ)を作製したが、CTRにAMとRAMPが結合することが判明したので、現在、これらの蛋白をAM受容体の細胞内動態の機能解析に用いている。さらに、ラットAM受容体の過剰安定発現系を樹立したので、ラットのcDNAライブラリー(AMが豊富に発現している組織とそうでない組織に分けて作製)をこれらに導入し、ラジオレセプターアッセイを用いて、AMの結合を特異的に阻害する遺伝子の単離・同定を試みている。 (2)AM結合に重要なRAMPの領域を認識する抗体の作製: AM結合に重要なRAMPの領域をペプチド合成して高感度のポリクローナル抗体を作製したが、これらはヒトAM受容体の過剰安定発現系でのAM結合を軽度しか抑制できなかった。我々の検討から、AMはCRLRの細胞外のN端領域と第1ループに直接結合していると考えられるため、その領域をHEK-293細胞に過剰に発現させたものを抗原としてポリクローナル抗体の作製を試みる予定である。 (3)AM受容体の構成蛋白であるCRLRとRAMPの合成を阻害するアンチセンスとsiRNAの作製:この効果判定には特異的な抗体が不可欠であるため、(2)で作製した抗RAMP抗体がウエスタンブロットに使用できるか検討中である。 2.新規AM受容体の探索(主として北村和雄が行う):上記1の手段をすべて確立した後に、本研究を行う予定である。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] Nagoshi Y, Kuwasako K, Cao YN, Kitamura K, Eto T: "Effects of C-reactive protein on atherogenic mediators and adrenomedullin in human coronary artery endothelial and smooth muscle cells"Biochem Biophys Res Commun. 314(4). 1057-1063 (2004)
-
[Publications] Kuwasako K, Cao YN, Nagoshi Y, Tsuruda T, Kitamura K, Eto T: "Characterization of the human calcitonin gene-related paptide receptor subtypes associated with receptor activity-modifying proteins"Mol.Pharmacol. 65(1). 207-213 (2004)
-
[Publications] Kuwasako K, Kitamura K, Nagoshi Y, Cao YN, Eto T: "Identification of the human receptor activity-modifying protein 1 domains esponsible for agonist binding specificity"J Biol Chem. 278(25). 22623-22630 (2003)
-
[Publications] Kuwasako K, Kitamura K, Nagoshi Y, Eto T: "Novel calcitonin-(8-32)-sensitive adrenomedullin receptors derived from co-expression of calcitonin receptor with receptor activity-modifying proteins"Biochem Biophys Res Commun. 301(2). 460-464 (2003)
-
[Publications] Kuwasako K, Kitamura K, Uemura T, Nagoshi Y, Kato J, Eto T: "The function of extracellular cysteins in the human adrenomedullin receptor"Hypertens Res. 26 Suppl. S25-S31 (2003)