2004 Fiscal Year Annual Research Report
組織再生型人工神経を用いた横隔神経の再建と横隔膜機能回復の研究
Project/Area Number |
14657321
|
Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
横見瀬 裕保 国立大学法人香川大学, 医学部, 教授 (80231728)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 卓 国立大学法人香川大学, 医学部附属病院, 助手 (20314932)
|
Keywords | 人工神経 / 成長因子 / 軸索伸展 / コラーゲン / PC12 / 頚部交感神経節細胞 / 横隔神経 / 後根神経節細胞 |
Research Abstract |
本研究は切断された横隔神経に人工神経を移植し神経線維を再生させ、呼吸機能の回復を目的とする。これまでコラーゲン被覆したPGA織布管の中にコラーゲンスポンジを留置しラミニンコーティング・NGF徐放化を施した人工神経を開発し臨床応用されている。しかし人工神経の材料の最適化にはまだ改良の余地がある。そこでコラーゲンスポンジの架橋法、様々な徐放成長因子の組み合わせの検討を行い細胞培養で神経軸索再生の程度を比較した。PC12培養による軸索伸展の程度とコラーゲンスポンジ作製法ではグルタールアルデヒド(GA)架橋と乾熱架橋法を検討し、GA架橋では0%、乾熱架橋法では約10%のPC12細胞に放射状軸索伸長を認めた(平成15年度成果)。乾熱架橋法の凍結温度変化(-80℃、-20℃)によるスポンジの空隙の大きさはそれぞれ100〜500μm、500〜1000μmであった。PC12軸索伸長は100〜500μmで15%程度、500〜1000μmで15%程度であった。空隙の大きさによる軸索伸長に変わりはなかったがスポンジ表面に撒布したPC12細胞は500〜1000μmの空隙を持つ-20℃スポンジで約1mmの深度まで細胞が確認できた(平成16年度成果)。生後ラット後根神経節細胞(DRG)の初代培養法を確立した(平成15年度成果)。頚部交感神経節細胞(SCG)初代培養法を確立した(平成16年度成果)。DRG・SCG共にGA架橋スポンジでは軸索伸長を認めず、乾熱架橋法で2〜5%の軸索伸長を認めた。ついで-80℃凍結乾燥後の乾熱架橋コラーゲンスポンジ状で軸索伸長をPC12,DRG,SCGの培養を行い、NGF,BDNF, Bern University Prof.Weiss提供神経成長因子の添加の有無と軸索伸長を検討した。NGFは軸索伸長・細胞生存に必須であった。他の因子は軸索伸長には有意差を認めなかった。
|