2004 Fiscal Year Annual Research Report
骨粗鬆症患者の骨強度を高精度で臨床上実用的に評価できる方法の確立
Project/Area Number |
14657356
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
竹下 克志 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (30262009)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 五三男 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (70311628)
中村 耕三 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (60126133)
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Keywords | 骨強度 / 有限要素法 / 骨粗鬆症 / 大腿骨頚部骨折 / 脊椎骨折 |
Research Abstract |
東京大学医学部附属病院の各診療科において十分なインフォームドコンセントおよび東京大学医学部倫理委員会、各診療科、および患者遺族の承認のもとに収集した椎体の凍結標本を用いた実証実験を行った。骨強度評価用有限要素ソフトウエアの精確性の検証を行った。骨標本を骨量ファントムとともにCT撮影を行い、画像データをコンピュータに転送し、3次元有限要素モデルを作成した。標本を荷重試験機によって椎体軸方向に荷重負荷し、骨に貼付した歪ゲージから荷重値に対応した歪を求め、骨破断強度も求めた。骨折後の椎体に対して、マイクロCTを撮影し骨折部位の詳細を検証した。一方、椎体有限要素モデルへ仮想的な荷重負荷(圧縮実験で行った条件と合わせた)し,解析モデル上で応力と歪、骨折危険領域を計算した。骨折危険領域が表示される最小荷重を求め、予測骨折荷重とした。各標本の解析データと、実験データを比較し,強度解析法の精度を検証した。結果は、最小主ひずみ、骨折荷重は、r=0.9程度と高い相関を得ることができた。骨折部位も予測可能であった。これは、2004年の50th Annual meeting of Orthopaedic Research societyで報告を行った。 今年度、大腿骨頚部骨折を受傷した患者に対し、十分なインフォームドコンセントのもとに骨折受傷後1週間以内に非骨折側の大腿骨のCT画像収集を進めた。非骨折側の大腿骨に対し,強度予測評価を行った。片脚起立条件、側方条件ともに非骨折者の大腿骨頸部の予測強度と比較すると、低い結果となった。また、骨折型に関しても、立位条件において頚部に骨折が予測され、側方転倒する条件では、転子部または頚部に骨折が予測された。この成果は、Journal of orthopaedic Scienceへ報告を行った。
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Research Products
(3 results)