2003 Fiscal Year Annual Research Report
慢性関節リウマチにおける腱断裂機序の解明と治療法の確立
Project/Area Number |
14657357
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山本 基 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (00272584)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 浩 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (40282660)
田中 栄 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (50282661)
星 和人 東京大学, 医学部附属病院, 客員助教授(常勤形態) (30344451)
中村 耕三 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (60126133)
織田 弘美 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (60101698)
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Keywords | 関節リウマチ / 骨 / 腱 / 破骨細胞 / 酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼ / カテプシンK / SKGマウス / 病理 |
Research Abstract |
関節リウマチにおける腱断裂は、骨・関節破壊とともに患者の日常生活に重大な障害を来たす。本研究の目的は、関節リウマチにおける腱断裂の機序の解明と治療法の確立である。そのため、昨年度は、関節リウマチ自然発症モデルSKGマウスおよび、関節炎カクテル(免疫生物学研究所、群馬、日本)で誘導した関節リウマチマウスモデルを用い、関節炎を発症した関節周囲の腱の形態学的解析を行った。いずれのマウスも、関節炎発症時には、組織学的に、関節周囲炎、軟骨・軟骨下骨組織の破壊、パンヌスの形成が見られ、アキレス腱周囲にも炎症が及び、腱の菲薄化あるいは断裂が観察された。アキレス腱菲薄化部あるいは断裂部周囲には、多核を有する酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼ陽性の破骨細胞様細胞が観察され、それらにはMMP-9、カテプシンKなどの、蛋白分解酵素の局在も見られた。したがって、これらの動物モデルにおける腱断裂には、多核の破骨細胞様細胞が重要な役割を果たすことが示唆された。 本年度は、実際に患者から得られた病理標本において、同様の観察を行った。その結果、関節リウマチにより断裂を来たした腱には、組織学的に、多核を有する酒石酸抵抗性酸性ホスファターゼ陽性の破骨細胞様細胞が観察され、それらにはMMP-9、カテプシンKなどの、蛋白分解酵素の局在も観察された。したがって、これらの関節リウマチの腱断裂においても、多核の破骨細胞様細胞が重要な役割を果たすことが明らかとなった。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Nakamichi Y, et al.: "Chondromodulin-I is a bone remodeling factor"Mol Cell Biol. 23. 636-644 (2003)
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[Publications] Kawano H, et al.: "Suppressive function of androgen receptor in bone resorption"Proc Natl Acad Sci USA. 100. 9416-9421 (2003)
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[Publications] Koshizuka Y, et al.: "Cystatin 10,a novel chondrocyte-specific protein, may promote the last steps of the chondrocyte differentiation pathway"J Biol Chem. 278. 48259-48266 (2003)
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[Publications] Hoshi K, et al.: "Deficiency of insulin receptor substrate-1 impairs skeletal growth through early closure of epiphyseal cartilage."J Bone Miner Res. 19. 214-223 (2004)
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[Publications] 川口 浩, 他: "運動器の再生医療"THE BONE. 17. 73-88 (2003)
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[Publications] 川口 浩: "骨粗鬆症の病型と病態"Pharma Medica. 21. 10-13 (2003)
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[Publications] 中村 耕三: "整形外科クルズス改訂第4版"南山堂. 1001 (2003)