2002 Fiscal Year Annual Research Report
唾液腺悪性腫瘍の診断・治療へのマイクロダイセクションとマイクロアレイの応用
Project/Area Number |
14657472
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
立川 哲彦 昭和大学, 歯学部, 教授 (10085772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
入江 太朗 昭和大学, 歯学部, 講師 (00317570)
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Keywords | マイクロダイセクション / マイクロアレイ / 唾液腺腫瘍 / 腫瘍 / 腺様嚢胞癌 / 遺伝子発現 |
Research Abstract |
レーザーマイクロダイセクションとマイクロアレイを用いた遺伝子発現解析への基礎的研究 【研究の経過】 1)手術材料の形態学的解析:ホルマリン固定手術材料をパラフィン標本作製し、臨床病理学的解析を行った。必要に応じ、特殊染色や免疫染色を行い、分子生物学的解析結果との対比のためのデータを揃えた。また、解析に用いた症例は、臨床経過・検査データ・手術所見・経過に関するデータを保存した。 2)Laser microdissection(LM)標本作製:LMに用いるための処理を施したスライドグラスを使用し、8μmで凍結切片の薄切を行った。ステップセクションで一枚おきにHE染色標本を作製しておく。薄切標本は-40℃で保存した。 3)Laser microdissection(LM)とReal time PCR法による解析:Microarrayの結果がLaser microdissectionによるサンプリングにより影響を受ける可能性があるため、適正なサンプリング数・部位の検討を行った。すでに申請者により第11回日本口腔病理学会で報告された、口腔癌において発現が確認されている転写産物を用いて、口腔癌手術材料よりDissectionされた細胞よりReal time PCRを行った。 【研究結果】 前述の基礎的データを基にして、レーザーマイクロダイセクションとマイクロアレイを用いた腺様嚢胞癌における遺伝子発現解析の予備的解析を行ったところ、本実験系において腺様嚢胞癌外科手術材料から十分に遺伝子発現解析が可能であることが示された。腺様嚢胞癌の様々な組織構築の違いを生じる原因としていくつかの遺伝子の関与が示唆されるに至ったが、これについては今後さらに症例数を積み重ねることにより、さらに信頼性の高い結果が得られるものと考えられる。
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