2002 Fiscal Year Annual Research Report
再生医療における象牙質タンパク(DMP-1)の有用性に関する基礎的研究
Project/Area Number |
14657491
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
恵比須 繁之 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (50116000)
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Keywords | DMP-1 / 象牙質 / 再生医療 / 象牙橋 / 水酸化カルシウム / 免疫染色 / 直接覆髄 |
Research Abstract |
初年度の計画に基づき、抗DMP-1抗体を作製した。データベースより得られたラットのDMP-1のcDNA配列からプライマーを設計、合成した。次にMC3T3-E1細胞より採取したtotal RNAを鋳型として、前述のプライマーを用いて、RT-PCRを行い、DMP-1のcDNAを取得した。得られたDMP-1から、大腸菌を利用して、GSTのfusionしたDMP-1を作らせ、各種カラムクロマトグラフィーを行ない、DMP-1を精製した。このタンパクとTiterMax Goldとを混合して、ウサギに免疫し、血清を得、IgGを精製し、抗DMP-1抗体を作製した。 MC3T3-E1細胞のライゼートをサンプルとしてSDS-PAGEに供し、この抗体を用いてイムノブロットを行なったところ、DMP-1と考えられる単一のバンドが検出された。これにより、抗DMP-1抗体の特異性を確認した。 体重約100gの幼若ラットの上顎第一臼歯を意図的に露髄させ、止血を確認した後、水酸化カルシウム製剤を露髄面に塗布し、グラスアイオノマーセメントにて窩洞を充填した。水酸化カルシウム製剤によって象牙橋を形成させるために、4あるいは8週間飼育した後、同ラットを4%パラフォルムアルデヒドで灌流固定した。被験歯である上顎第一臼歯を採取し、通法通り脱灰した後、パラフィン包埋し、パラフィン切片を作製した。 現在、先に作製した抗DMP-1抗体を用いて、ラットの象牙橋内におけるDMP-1の発現の有無とその局在を検討中である。
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