2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14657505
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
石川 邦夫 九州大学, 歯学研究院, 教授 (90202952)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 洋二 秋田大学, 医学部, 助教授 (20200214)
松家 茂樹 九州大学, 歯学研究院, 助教授 (00108755)
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Keywords | アパタイト / アパタイトフォーム / 骨補填材 / 組織工学 / 足場材料 / 骨伝導性 / 焼成条件 |
Research Abstract |
本研究の目的はアパタイトを組成とする三次元連続気孔多孔体は骨補填材料や再生工学の足場材料としての有用性が指摘されているが、アパタイトは脆性材料であり形態形成に問題がある。本研究の目的はセラミックスフォームの調整方法を応用して小さなアパタイトプレフォームを形成し、そのアパタイトプレフォームに硬化性を付与することにより所望の形状のアパタイトフォームを調整する方法の可能性を検討することである。 本年度は研究計画の初年度としてα型リン酸三カルシウムフォームの硬化反応をリン酸塩により促進する検討を行った。α型リン三カルシウムフォームはポリウレタンフォームをリン酸三カルシウム懸濁液に浸漬することによりポリウレタンフォームの骨梁上にリン酸三カルシウムを付着させ、乾燥した後で、電気炉にて1600度で焼成、大気中でクエンチ操作を行い、調整した。粉末X線回折法で分析したところ、組成はβ型リン酸三カルシウムあるいはα型リン酸三カルシウムのいずれを用いた場合においてもα型リン酸三カルシウムになっていることがわかった。気孔率は90%〜96%で、ほぼ全気孔が貫通していた。形成したα型リン酸三カルシウムフォームの反応性を検討するため、約5mm角のα型リン酸三カルシウムフォームを湿潤条件で24時間反応させたが、硬化反応は認められなかった。そこで、20ミリモル濃度のリン酸水素二ナトリウム水溶液中で反応を行わせた。アパタイト形成反応が促進されることが確認できたが、フォームの硬化には至らず、より厳しい条件で硬化反応を検討する必要があることがわかった。
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