2004 Fiscal Year Annual Research Report
新規機能性金属錯体マテリアルの創出とキノリン・インドールライブラリー構築への展開
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14657559
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
下田 正彦 独立行政法人物質・材料研究機構, 材料研究所, 主席研究員 (60343836)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 篤司 国立大学法人千葉大学, 大学院・薬学研究院, 教授 (80130029)
有澤 光弘 国立大学法人千葉大学, 大学院・薬学研究院, 助手 (40312962)
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Keywords | 触媒 / 有機金属錯体 / ガリウム砒素単結晶 / 分子線エピタキシー / 硫黄 / 炭素-炭素結合 / テトラキストリフェニルフォスフィンパラジウム / 複素環 |
Research Abstract |
創薬化学・有機合成化学で重要な有機金属錯体触媒の固定に関する研究を行っている。すなわち、従来溶液として用いられる有機金属錯体を、基板(半導体、金属、絶縁体)表面上に固定することで、より安定で、再利用可能な新素材の開発を試みている。また、ルテニウム触媒を用いる置換キノリン及びインドールの新しい合成法の開発し、これらのライブラリー構築を行っている。 昨年度までの研究で、硫黄原子の(2x6)構造をもつGaAs単結晶基板に固定された有機Pd錯体Pd(PPh_3)_4)が、Heck反応、鈴木カップリング等の有機反応において、極めて高い触媒活性を有する事を見出した。さらに、硫黄処理を真空蒸着法から多硫化アンモニウム水溶液処理に代えることで、効率、安定性ともに大幅に改善されることが判った。また、ルテニウム触媒を用いる閉環メタセシスにより置換キノリン及びインドールの新しい合成法、ハロアミネーションを用いる置換インドールの新しい合成法の開発に成功した。 今年度は、この半導体上に固定された金属錯体の触媒活性の向上を目指し、処理条件等による活性の違いを調べた。また、高活性発現のメカニズムを探るために、反応過程における各元素のリーチング量をICP-MASSで測定し、リーチングは反応に関与していないことを確認した。また、Pdの価数を調べるために放射光を用いたより精密な実験を行った。また、ルテニウム触媒を用いる環化異性化反応を見出し置換インドリデンの新しい合成法を発見した。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Preparative Synthesisof3,4,4a,5,8,8a-Hexahydro-2H-isoquinolin-1-one Ring System by the Diels-Alder Reaction of Optically Active Dienophile,5,6-Dihydro-1H-pyridin-2-one derivative with Siloxydiene2003
Author(s)
Masako Nakagawa, Hideharu Uchida, Takeshi Watanabe, Yoshiyuki Kimura, Mariko Yamabe, Koji Ono, Riichiro Tsuji, Masakatsu Akiba, Yukiyoshi Terada, Dai Nagaki, Sachiko Ban, Naoki Miyashita, Takuya Kano, Chumpol Theeraladanon, Keisuke Hatakeyama, Mitsuhiro Arisawa, Atsushi Nishida
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Journal Title
Heterocycles 59(2)
Pages: 721-733
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