2002 Fiscal Year Annual Research Report
卒後初期研修における研修医のストレスに関する多施設研究
Project/Area Number |
14657602
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
前野 哲博 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (40299227)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大滝 純司 北海道大学, 医学部附属病院, 助教授 (20176910)
山崎 一葉 筑波大学, 社会医学系, 助教授 (10229453)
山口 巌 筑波大学, 臨床医学系, 教授 (30111389)
藤崎 和彦 岐阜大学, 医学部, 助教授 (60221545)
|
Keywords | 研修医 / ストレス / 燃えつき |
Research Abstract |
調査を始めるに当たり、当初は研修医のストレスという概念自体が不明な現状であったため、研修医の職業ストレス評価のための測定尺度の開発を前提に、研修医にとってのストレスに関する概念描出を行うためにフォーカス・グループによる質的探索研究を行った。具体的には関東地方の10臨床研修指定病院からリクルートした卒後1・2年目の研修医について、合計4回・計25名によるセッションを行った。データ分析はオープン・コードから作成するフレームワーク分析を行い、さらに一般社会人の職業性ストレスモデルと比較検討を行った。その結果、研修医のストレスは(1)生活ギャップ(人間としてのストレス)(2)プロフェッション・ギャップ(未熟な医師としてのストレス)(3)社会人ギャップ(新米社会人としてのストレス)に大別できることが明らかになった。 次にその結果をもとに評価すべき内容を決定し、それに基づいて研究者間で協議して質問項目を作成した。さらに、GHQ-12、MBI、CES-D、簡易職業性ストレス評価表などの評価スケールと、人口統計学的情報、診療時間、休日などの項目を追加して質問票を作成した。その質問票を用いた予備調査をすでに行い、現在retestを施行中で、今後信頼性・妥当性について検討する予定である。また、それに並行して来年度に実施する本調査の対象者の募集を行った結果、現時点で30施設の参加が決定しており、調査対象となる研修医は約1000人を予定している。
|