Research Abstract |
【研究目的】本研究では,岐阜大学医学部附属病院で実施されている診療行為歴(画像診断歴,生理・検体検査歴,投薬・注射歴,処置・手術歴,転帰,予後,など)と患者情報(年齢,性別,病名(ICD-10),家族歴,既往歴,など)をデータベース化する。その後,病名・年齢・性別などを説明変数として診療行為歴の回帰分析を行い,本院で実施されている診療行為内容の実態や平均像を算出する。さらに,転帰や予後情報に基づき診療行為内容の再評価を行い,EBM(evidence based medicine,科学的根拠に基づいた医療)に応用可能なナレッジ(knowledge,知見)を導出することを目的としている。 【研究成果】患者情報として「ダミーの患者ID番号(プライバシー保護のため)」,「年齢」,「性別」,「主病名(ICD10による標準病名を使用)」を利用した。診療行為内容としては,「画像診断歴」,「生理・検体検査歴」,「投薬・注射歴」,「処置・手術歴」,およびそれらの実施内容とした。また,退院時サマリー等もデータベース化し,診療行為歴データベース内容の充実を図った。 診療行為歴データベースには診療行為歴データの属性を考慮し,かつそのXML形式での表現形式を考慮し,B-tree構造を基本とするCacheデータベースシステムを用いた。診療行為歴データは入院期間中は毎日,医療情報システムから診療行為歴データベースサーバに転送され,そこでは全データがXML形式で患者単位に保管する。 診療行為歴データベースサーバに保管されたデータをWeb形式で閲覧できるように,患者ID番号(ダミー)を入力すれば当該患者の入院期間中に実施された診療行為内容を取得し,XMLからXHTMLに変換し,Web表示可能となる閲覧ソフトを開発した。また,疾患名毎に同様の診療行為内容が閲覧できるようにもした。
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