2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14657644
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
原 美弥子 北里大学, 看護学部, 講師 (00276172)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平尾 百合子 北里大学, 看護学部, 講師 (50300421)
黒澤 利郎 北里大学, 医学部, 講師 (90215103)
志村 邦義 北里大学, 一般教育部, 教授 (20119077)
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Keywords | 気 / 運動療法 / 心臓リハビリテーション / 在宅ケア |
Research Abstract |
本年度は中医養成学(中国伝統医学)における「気」の概念及び科学的研究の文献検討を行った。 中国医学は心身相関的で有機的な見方をとるところが近代医学と基本的に異なった特徴である。 「気」の概念は心理-生理-物理(こころ-からだ-もの)という三つのレベルに変換して働く、みえないエネルギーとされる。「気」はみえないもの、体内を流れるエネルギーとして捉え、気の訓練により、普通の状態では自覚できない「気」の流れを感得し、認知することである。つまり、こころの次元で、意識-無意識を統合し、「気」の流れを活発にすることは情動-本能回路と関係の深い経絡-内臓系の機能を強くすることを意味する。 本研究は「気」を中心概念とした気功法を心臓リハビリテーションの運動療法として検討している。気功法は、調身(身体をととのえること)・調息(呼吸法の訓練;気の訓練)・調心(こころをととのえる)を基本とした自然なからだの動きによる、「気」がもっている自然治癒力を活性化する健康法である。気の訓練により人間の本性を養い育てるという中医学の思想的哲学的立場は運動器官(手足の筋肉)の能力を発達させることより、自律系の器官の能力を発達させることが強調されている。一方、「気(主に太極拳;Tai chi)」を健康増進や運動療法に用いた最近の科学的研究では、欧米・台湾を中心に、虚弱老人や心臓リハビリテーション、更年期女性への適応が行われている。太極拳のゆっくりとした軽い動作や、血圧の低下、有酸素運動、転倒予防、内分泌調整等が評価されている。今後は、気功・太極拳による在宅での運動療法(exercise)のintensive, strength, endurance training等に関する実証研究の必要性が示唆されている。
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