2002 Fiscal Year Annual Research Report
嚥下障害患者への継続医療・看護の包括的ケア介入基準と効果指標の作成
Project/Area Number |
14657650
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
千葉 由美 東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 助手 (10313256)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
品田 佳世子 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (60251542)
山脇 正永 東京医科歯科大学, 医学部付属病院, 講師 (30302855)
高崎 絹子 東京医科歯科大学, 大学院・保健衛生学研究科, 教授 (50100607)
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Keywords | 嚥下障害 / 包括的ケア / 標準化 / 効果指標 |
Research Abstract |
嚥下障害患者に対するチームアプローチと電子カルテ化を検討する際には、その介入の具体的な医療・看護内容を明確にするとともに、医療提供の際の筋道(clinical Pathway : CP)作成と評価指標の定量化が重要となる。国内外の文献レビューを行った結果、嚥下評価のgold standardとされるVF(videofluarography)は、さらに項目に対する回答のレーティングを明確にするとともに、十分な検証が必要と思われる。 そこで本研究グループでは、まず既存の評価内容と文献レビューの結果を基にして、独自に作成したVFの評価項目を加えながら統合し、より専門家の視点から客観データがとれる記録用紙の思案(VF評価用紙TMD版ver.1)および、VFと併用検査として有用であるVE(videoendoscopy)検査用紙の思案(VE評価用紙TMD版ver.1)を作成した。現在、それらの信頼性、妥当性を多職種で検証している段階である。さらにチームアプローチの視点からは、嚥下用CPを作成するとともに、それらの判断基準、プロトコールを作成した。関連調査では長期入院のリスクが高い患者は「食事状況・食べ方・嚥下」について、入院1週間日までに、約半数が看護師の臨床判断を受ける必要性があるという結果が得られた。在院日数との相関みられなかったものの"嚥下"が臨床において早期に判断する必要性の高い項目であることがわかった。嚥下に関連する看護職の役割は、あまり明確ではないため、今後はそれらの明確化も必要である。 初年度は、臨床で記録用紙、および判断基準作成などのプロセスをふんで、嚥下障害患者への包括的ケアの枠組みを作成し、関連する基礎研究・臨床研究の必要性とその課題及び臨床への応用の課題を整理した。これらの得られた成果は、今後、誌面にて発表する予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 千葉 由美: "退院計画におけるケア介入の標準化に関する研究-アセスメント・パス票による試み-"日在ケア誌. 6・1. 51-60 (2002)
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[Publications] Nishida Y, et al.: "Creutzfeldt-Jakob disease after Jannetta's operation with cadaveric dura mater graft : initial manifestations related to the grafted site"J Neurol. 249. 480-483 (2002)
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[Publications] 鯉沼 哉他: "外来精神患者の唾液性状検査による口腔内環境の評価"障歯誌. 23・4. 515-521 (2002)
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[Publications] 山脇 正永: "神経筋疾患のとらえかた"分光堂. 235-260 (2001)