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2002 Fiscal Year Annual Research Report

臓器移植患者及び親のスピリチュアリティとスピリチュアリティを支えるための看護ケア

Research Project

Project/Area Number 14657653
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

林 優子  岡山大学, 医学部, 教授 (50284120)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 森本 美智子  岡山大学, 医学部, 助手 (50335593)
吉谷 啓次  岡山大学, 文学部, 助教授 (50230719)
成田 常雄  岡山大学, 文学部, 教授 (50004049)
坪井 佳子  岡山大学, 医学部, 助手 (80335588)
森 恵子  岡山大学, 医学部, 助手 (70325091)
Keywords臓器移植 / 臓器移植を待っている患者と家族 / 臓器移植後の患者と家族 / スピリチュアリティ / スピリチュアリティを支える看護ケア / 現象学
Research Abstract

本年度は、spiritualityについての文献検討および現象学的方法論の検討を行い、アメリカにおけるspiritual careの実際を参考にしながら、Spiritualityの捉え方と現象学的アプローチを確認した。
肺移植や肝臓移植、心臓移植のように移植以外に助かる治療的手段がない患者や、患者を支える家族にとって臓器移植は命をつなぐ希望の星である。しかし、移植医療は臓器提供者の存在なくしては成り立たない。生体部分臓器移植では、健康な親や兄弟姉妹あるいは配偶者からの臓器提供が必要になるし、脳死による臓器移植では、他者の死によって患者の生命が助かり生かされるという特有な医療である。様々な問題を抱える移植医療にはSpiritualityの存在は大きいが、その捉え方は欧米人と日本人とでは大いに異なる。SpiritやSoulは、自己を超越した精神、魂、霊魂として捉えられる。Spiritualityは生きるための内的な力(inner power、inner strength、innner energy)として存在する、内的な自己存在としての魂のようなものである。Spiritualityから引き出された力は、その人が自ら苦悩や逆境に立ち向かっていくのを助けたり、平安や平静(inner peace)を保つことを助ける働きがある。先行研究では、spiritual well-beingは身体的あるいは精神的な健康を高めるのを手助けすることが明らかにされている。アメリカの移植医療の中で実施されている臓器移植患者のspiritual careは、牧師を中心にした宗教に根づいたものが多い。アニミズム(自然崇拝)や神仏習合などの伝統を持った日本人のあり方を考えたとき、日本人特有のspiritualityを明らかにすることが必要であり、それを引き出すためにどのような現象学的アプローチが適切かを検討した。そのために、意識の内在化としての経験世界を明らかにしたフッサール、世界内存在として人間の存在論を展開したハイデッガー、身体図式の獲得として身体論を展開したメルロー=ポンティの現象学を検討した。その結果、複雑な移植医療のなかにおかれている患者や家族の経験世界を知るために、現象学的還元に基づいて生活世界を明らかにすることが必要であると結論づけた。

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Published: 2004-04-07   Modified: 2016-04-21  

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