2003 Fiscal Year Annual Research Report
助産適正技術の国際的検討:日本の昭和期の出産支援状況と途上国の現状
Project/Area Number |
14657654
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
大石 和代 長崎大学, 医学部, 教授 (00194069)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 安秀 大阪大学, 人間科学部, 教授 (60260486)
門司 和彦 長崎大学, 熱帯医学研究所, 教授 (80166321)
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Keywords | 国際研究者交流 / バングラデシュ / 出産環境 / 助産ケア / 医療資源 |
Research Abstract |
<バングラデシュでの出産支援の現状に関するデータ収集と分析> これについては、調査地の準備が整わず、今年度は調査を実施することができなかった。そのため、海外共同研究者から入手した調査地(バングラデシュ・ダムライ郡)の既存のデータを用いて分析した。データの解析は外部専門家の助言を得て行った。主な解析結果は以下の通りである。 1)出産環境 ダムライ郡での分娩の95%以上は家庭分娩である。 2)出産前ケア 医療施設での妊婦健診カバー率は40%である。妊娠中の指導はFWA(地域家庭福祉補助員)が家庭訪問で行う。TBAは4ヶ月から毎月訪問しケア(妊婦健診と保健指導)を行う、医療施設の看護師が妊娠時のケアに関わることはほとんどない。 3)出産時ケア 医療施設での分娩介助者は看護師であり、出産による入院から分娩後24時間までケアする。医療施設での周産では医療介入が多い。家庭分娩ではTBA(伝統的産婆)か分娩介助者である。家庭分娩ではTBAの手に負えない状況が発生し、救急処置が遅延することがある。 4)産褥期ケア TBAは出産後7日間毎日家庭訪問し、分娩介助した褥婦のケア(健康診査と指導)を行う。FWAは産後の母親に離乳の指導および産後の避妊指導を行う。 5)医療資源 スタッフ数および分娩で使用する器具、消耗品、医薬品か不足している。 6)母子保健統計 乳児死亡率は出生1000対51(1999-2000)、妊産婦死亡率は出生10万対400(1985-2000)である。
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Research Products
(1 results)