2003 Fiscal Year Annual Research Report
動物の鳴き声とその行動の組からの帰納的学習による動物の鳴き声の言語への変換
Project/Area Number |
14658097
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
荒木 健治 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50202742)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹岡 久行 旭川工業高等専門学校, 電気工学科, 助教授 (30333272)
広重 真人 北海道教育大学, 教育学部, 講師 (00241357)
栃内 香次 北海学園大学, 経営学部, 教授 (50001178)
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Keywords | 帰納的学習 / 動物 / 行動 / 変換 / 鳴き声 / 音声対話 / 応答 / 画像 |
Research Abstract |
最終年度である平成15年度は平成14年度に行なった基礎実験に基づいて作成された実験システムを用いて性能評価実験とその結果明らかとなった問題点の改良を行なった.具体的には実環境下でビデオカメラを固定し,その手前に飼い主がいるという設定で限定された呼びかけに対するシステムの精度,使い勝手の評価を行なった.対象動物は猫である.評価基準としては「非常に満足,やや満足,やや不満,非常に不満.未応答」という5段階を用いた.実験の結果,総合では「非常に満足」が67.2%であるが,ユーザや対象動物に対するシステムの適応が進んでいない前半では「非常に満足」が46.9%であり,後半では87.5%と非常に高くなっている.このことは本手法の有効性を示しているものと考えられる.さらに,音声認識結果が誤りとなった場合のシステムの動作について考察したところ音声認識結果に誤りがある場合でも総合で「非常に満足」が49.3%であるが,後半だけでは73.5%となり音声認識誤りについても音声認識誤りを含む実例からのルールの獲得やフィードバック機能により正解となる場合が多く見られた.今回行なった改良は動物の動作の認識として動物の写っている画像においてその画像における動物の割合によって動物が現在どのくらい離れているのかを近距離,中距離,遠距離の3段階に評価を行い,動物が近づいて来たのか,そのままとどまっているのか,遠ざかったのかの判断を行なうという機能の追加である.本研究課題の研究機関である2年間において動物の行動とユーザの発話よりユーザの意図する動物の応答をシステムが代行できることの可能性が示された.また,そのようなシステムを使用することの有効性を性能評価実験により確認した.今後は本研究課題で達成された成果を基にさらに実用化に向けてシステムの改良を行なう予定である.
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 長島康人: "機械翻訳における変換例を用いた汎用的な前処理手法"電子情報通信学会論文誌D-II. J86-D-II・7. 1058-1066 (2003)
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[Publications] Rafal RZEPKA: "Emotional Information Retrieval for a Dialogue Agent"An International Journal of Computing and Informatics "Informatica". 27・2. 205-212 (2003)
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[Publications] Hiroshi Echizen-ya: "Acquisition of Word Translations Using Local Focus-Based Learning in Ainu-Japanese Parallel Corpora"Lecture Notes in Computer Science, 5th International Conference, CICLing 2004. 2945. 300-304 (2004)
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[Publications] 前田宏幸: "コミュニケーション支援を目的とした帰納的学習によるペットを対象とした対話処理手法の性能評価"電子情報通信学会 技術研究報告. NLC2003-26. 7-12 (2003)
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[Publications] 前田宏幸: "帰納的学習によるペットを対象とした対話処理手法の性能評価"FIT2003情報科学技術フォーラム一般講演論文集. 第2分冊. 181-182 (2003)
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[Publications] 山川裕也: "ペットの種々の動作を用いた帰納的学習による音声対話処理"情報処理学会第66回全国大会講演論文集. 第2分冊(発表予定). (2004)