2002 Fiscal Year Annual Research Report
陶芸品の1/fゆらぎ成分解析と1/fゆらぎ形状創製装置の試作
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14658110
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
前川 克廣 茨城大学, 工学部, 教授 (20126329)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 照剛 茨城大学, 工学部, 助手 (00334011)
赤羽 秀郎 茨城大学, 工学部, 助教授 (50192886)
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Keywords | 1 / fゆらぎ / 感性因子 / フーリエ変換 / 周波数解析 / 形状評価 / 陶芸品 / 癒し / ラピッドプロトタイピング |
Research Abstract |
本研究の目的は,人間の感性に影響を与える感性因子を定量的に評価し,人工的に感性因子を組み込んだ形状を創製するシステムを開発することである. そのため,本年度は光変位センサ(LK-030(株)キーエンス)を元に,茶器等の陶芸品の表面形状を3次元測定・周波数解析するシステムを構築し,測定した茶器表面形状に含まれる周波数スペクトルを評価した.構築した計測システムの仕様および,得られた研究成果を以下に示す. 計測システム仕様 測定分解能:測定方向^*1μm,測定面方向30μm 測定範囲:測定方向^*に±5mm 測定点数:1ライン^<**>あたり2048点 測定回数:150ライン,ラインピッチ210μm ^*測定面に垂直な方向,^<**>測定面を一周して測定を行う際の計測部分 1.茶器表面形状を周波数解析した結果,そのパワースペクトルから,1/fゆらぎと同様に-1に近い傾きが得られることを確認した. 2.陶芸品のパワースペクトルに変曲点が存在し,波長2mm以下の凹凸を示す高周波領域に平坦な形状のパワースペクトルが,共通して見られることを確認した. 3.量販されている茶器のパワースペクトル測定では,複数のピークが観測されることから,周期的な成分が陶芸品と比較してより多く含まれる規則的形状であることを確認した. 4.量販品の茶器のスペクトルは,1/fゆらぎとよばれる周波数スペクトルよりより急な-2に近い傾きを示し,さらに2.で言及した高周波域に一定量含まれるスペクトルが観測されないことを確認した. 以上より,全体の周波数スペクトルの傾き,周期性を示すピークの有無,高周波域に観測されるスペクトル量等が相関をなして,みかけの自然さ,感性に影響を与えていると考えられる.さらに上記3つのパラメータに注目して,人工的な形状を創製するアルゴリズムを構築し,上記因子が,感性に与える影響について評価を行う.
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Research Products
(1 results)
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[Publications] K.Maekawa, T.Nishii, T.Hayashi, H.Akabane, M.Agu: "Laser Fabrication of Affective 3D Objects with 1/f Fluctuation"Proc.JSME/ASME International Conference on Materials Processing. 2002HawaiiUSA. 131-136 (2002)