2002 Fiscal Year Annual Research Report
汎用的な非線形光線追跡法による自然現象の可視化システムの構築
Project/Area Number |
14658114
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
横矢 直和 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (10252834)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 哲 通信総合研究所, けいはんな情報通信融合研究センター, 研究員 (40359104)
山澤 一誠 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教授 (40283931)
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Keywords | 仮想現実 / 非線形光線追跡法 / シンプレクティック・レイトレーシング / シンプレクティック数値解析 / 科学的可視化 / ブラックホールの可視化 |
Research Abstract |
本年度は、以下の研究を実施した。 1.超高速ネットワーキング・クラスタコンピューティングシステムの開発 数値計算・画像処理に対して汎用的に使用可能な実験プラットフォームとしてのクラスタコンピューテイング実験システムの構築を開始した。 2.シンプレクティック・レイトレーシング技術の理論的な確立 ブラックホール時空での物理現象については8次元、地球上の物理現象については6次元の位相空間の中で非線形な軌道を描く光線を追跡した場合のシンプレクティック数値計算シミュレーションにおける局所的及び大局的計算誤差の解析的及び数値的評価を行なった。また、シンプレクティック数値計算シミュレーションの高速化手法について検討し、実際に、重力場の典型的な現象であるブラックホール時空及び地上における蜃気楼現象等の可視化を試みた。 3.プロトタイプシステムの開発 3次元磁気トラッカを用いたユーザの位置・姿勢情報の検出方法を開発するとともに、位置・姿勢情報から自然現象を可視化する際のCG画像の描画視点を決定するための効果的なユーザインタフェースについて検討を行なった。また、画像提示デバイスとして没入型球面投影ディスプレイを用いたプロトタイプシステムの概要設計を行なった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 佐藤 哲: "非線形光線のシミュレーション:シンプレクティック・レイトレーシング"シミュレーション. 21・3. 30-36 (2002)
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[Publications] 佐藤 哲: "数値微分法によるシンプレクテイック・レイトレーシングの汎用化"情報技術レターズ. 1. 11-12 (2002)
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[Publications] Tetsu Satoh: "Symplectic ray tracing : A new frontier in non-linear ray tracing"Proc. 11th Int. Conf. in Central Europe on Computer Graphics, Visualization and Computer Vision. 402-409 (2003)
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[Publications] Tetsu Satoh: "Symplectic ray-tracing : A new approach for non-liner ray-tracings by Hamiltonian dynamics"Proc. SPIE, Vol.5009, Visualization and Data Analysis 2003. (in press). (2003)