2002 Fiscal Year Annual Research Report
中性子散乱実験用高速・高位置分解能二次元中性子検出器開発のための基礎研究
Project/Area Number |
14658142
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
金子 純一 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90333624)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
片桐 政樹 日本原子力研究所, 先端基礎センター, 主任研究員
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Keywords | 中性子検出器 / Gd / マイクロチャンネルプレート / 中性子散乱実験 / ^<252>Cf中性子線源 / 光中性子源 |
Research Abstract |
本研究は2年計画の初年度であり、今年度は実験を行うために必要な検出器の製作にあてた。検出器は真空容器中に中性子・荷電粒子コンバータであるGd箔とGdから放出された内部転換電子を測定するためのマイクロチャンネルプレート(MCP)を組合わせたものである。内部転換電子をそのままMCPへ入射させると検出効率が下がるため、GdにはCsIが蒸着してある。これはCsI内を内部転換電子が通過する際に電子正孔対をつくり、内部転換電子のエネルギー/電子正孔対生成平均エネルギーの割合で電子の増倍を期待したものである。これまでMCPのハンドリング経験が無かったが、簡易的なクリーンブースを作成し、検出器の組み込み並びにGd箔の交換が出来るように整備した。 ^<90>Sr線源からのβ線を直接MCPに入射させ、MCP並びに読み出し回路が正常に動作することを確認した。実験の結果、印加電圧として2000V程度が必要なことがわかり、MCPの増倍度として10^6で動作させる必要があることがわかった。さらにGd箔をMCP正面に付けた状態で測定を行い、^<252>Cf中性子線源からの中性子に対して感度を持つことを確認した。ただし、現段階ではS/Nがあまり良くないことから、測定条件をつめる必要がある。また試験的に電子線ライナックにおいて光中性子の測定を行ったが、ターゲットを直接見る形で実験を行ってしまったため、制動X線信号に信号がつぶされ、中性子の測定には至らなかった。次年度は今年度の問題点を整理した上で研究を進める予定である。
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