2004 Fiscal Year Annual Research Report
広域エコロジカルネットワークにおけるビオトープ図化に関する日独比較研究
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14658175
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
デワンカー バート 北九州市立大学, 国際環境工学部, 助教授 (60308187)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 啓太郎 九州工業大学, 工学部建設社会工学科, 講師 (10315161)
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Keywords | 広域エコロジカルネットワーク / ビオトープ / ビオトープマップ / 生物多様性の確保 / 自然保護 |
Research Abstract |
本研究では、広域エコロジカルネットワークの構築が進んでいるドイツのビオトープ図に取り組んでいる代表的地域を取り上げ、事前にその状況を把握した上で、実態調査を行った。具体的には、ノルトライン・ヴェストファーレン州及びバイエルン州のビオトープ図について調査した。最終的に、北九州工業地帯を事例として、広域エコロジカルネットワークの構築の提案を行った。本研究は、文献調査と現地調査を主たる方法として行った。平成14年度は、ドイツのノルトライン・ヴェストファーレン州にて広域エコロジカルネットワークの現地調査を行い、そして、バイエルン州広域エコロジカルネットワークの資料収集も行った。平成15年度は、バイエルン州広域エコロジカルネットワークの現地調査を行い、また、ドイツの両対象調査地域の比較を行った。環境問題の根本として自然生態系がとらえられているドイツを中心として、欧州のエコロジカルネットワーク構築が着々と実現されていることが分った。ドイツだけで、200以上の自治体が、広域エコロジカルネットワーク計画を作成し、実行していることがわかった。現在、ドイツでは連邦自然保護・景観生態学研究所が中心となって、ビオトープのデータ化及びビオトープ図化の手法は確立されている。都市開発による、自然環境が減少している現状であり、生物多様性を確保するため、国レベル及び州レベルの自然保護法によって残された自然の保全対策が推進されている。また、都市域では、自然復元が行われ、これらの復元された自然をエコロジカルネットワークとする取り組みが見られた。この比較調査に基づいて、北九州工業地帯エコロジカルネットワークのあり方についての提案を行った。今後の課題として、北九州工業地帯を対象地域し、エコロジカルネットワークのマッピンッグ及び活用方法について調査研究を行う予定である。
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Research Products
(10 results)