2003 Fiscal Year Annual Research Report
外部交流電場を用いたタンパク質結晶の核生成過程の観測と制御
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14658196
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
引間 孝明 独立行政法人理化学研究所, 研究技術開発室, 研究員 (40332291)
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Keywords | タンパク質結晶 / 複素誘電率 / 結晶核生成 / 結晶成長 / 交流電場 / 結晶化制御 |
Research Abstract |
タンパク質の結晶化はタンパク質X線構造解析にむけて数多く行なわれている。この場合、いかにX線結晶学的に良質な結晶を作製するかが関心の対象であり、低分子化合物とは異なる生体高分子の特異な結晶化機構、とりわけその初期過程である結晶核生成過程の解明にはあまり注目されていない。 本申請は溶液中でのタンパク質の誘電的な性質に着目しタンパク質結晶化溶液の複素誘電率の時間変化を追跡することで結晶核生成過程の解明を目指している。はじめに自作したタンパク質溶液複素誘電率測定装置のキャリブレーションを純水、エタノール、ポリエチレングリコールなど極性・非極性単純液体を用いておこない、タンパク質溶液の結晶化過程における誘電挙動の時間変化を追跡している。結晶化剤溶液、未飽和タンパク質溶液の誘電測定も結晶化溶液同様に進め、得られたタンパク質結晶化溶液の結晶化過程での複素誘電率変化の定性的解釈を行うための基礎データの収集を進めている。 同時にタンパク質結晶化溶液への交流電場印加の影響を明らかにし、外部場として交流電場を結晶化溶液に印加することによって結晶核生成の制御も試みる。そのために顕微鏡観察可能な交流電場印加結晶化セルとその観察系も製作し調整中である。この観察システムでは複素誘電率測定系とほぼ同じ交流電場条件を結晶化溶液に与えることができ、複素誘電率測定用セル中での結晶化の進行を顕微鏡観察にて確認することも想定している。
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