2002 Fiscal Year Annual Research Report
細胞外基質としてのアリールスルファターゼ機能の解析
Project/Area Number |
14658239
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
赤坂 甲治 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60150968)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中坪 敬子(光永 敬子) 広島大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40192760)
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Keywords | アリールスルファターゼ / 細胞外基質 / 形態形成運動 / マウス / ラット / ヘパラン硫酸 / Otx / ウニ |
Research Abstract |
アリールスルファターゼ(Ars)遺伝子ファミリーの発現異常は、さまざまな疾患をもたらす。したがって、Arsは生命活動に重要な役割を果たしていると予想される。しかし、生体内の基質は不明であり、その分子機構は全く解明されていなかった。我々は、これまでの研究で、ウニ胚では酵素としてではなく、形態形成運動の足場として機能していることを見いだしており、当該研究では細胞外基質としてのArsという観点で、哺乳動物における以下の機能解析を行った。 (1)酵素活性ではなく、Arsタンパク質の実体を検出する目的で、マウスおよびラットのArs-A、Ars-Bに対する特異抗体を作製した。(2)これらの抗体を用い、肝臓におけるArs-A、Ars-Bの存在様式を調べたところ、肝実質細胞および血管内皮細胞ともに、両ArsともArsタンパク質の大部分は細胞表層に存在することが明らかになった。一方、人工基質に対する酵素活性は細胞内に局在していた。(3)抗ヘパラン硫酸抗体で、二重染色を行ったところ、ヘパラン硫酸の分布と一致することが明らかになり、細胞表層においてヘパラン硫酸とともに細胞外基質として機能することが強く示唆された。 我々は、ウニ胚ではArsがOtxにより直接調節を受けていることを示している。また、4.5〜6.5日マウス胚では内胚葉が前方へ移動するが、Otx2ノックアウトマウスではその移動が妨げられることが報告されている。そこで、(4)マウス胚におけるArsの発現を検出したところ、顕著な発現が見られ、マウス胚においてもArsがOtxに支配され、形態形成運動にかかわる可能性が示唆された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] A.Kobayashi, K.Akasaka, et al.: "Functional interaction between TATA and upstream CACGTG elements regulates the temporally specific expression of Otx mRNAs during early embryogenesis of the sea urchin, Hemicentrotus pulcherrimus"Nucleic Acids Reserch. 30. 3034-3044 (2002)
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[Publications] 赤坂甲治: "ウニ胚を用いた核構造と遺伝子発現調整の解析"実験医学. 20. 1650-1655 (2002)
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[Publications] T.Fuchikami et al.: "T-brain homolog (HpTb) is involved in the archenteron induction signals of micromere descendant cells in the sea urchin embryo"Development. 129. 5205-5216 (2002)
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[Publications] M.Kurita et al.: "Utilization of a particle gun DNA introduction system for the analysis of cis-regulatory elements controlling the spatial expression pattern of HpArs in sea urchin embryos"Development Genes and Evolution. 213. 44-49 (2003)