2002 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内シグナル応答型遺伝子スイッチの創製と心臓疾患新規遺伝子治療法の開発
Project/Area Number |
14658291
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
片山 佳樹 九州大学, 大学院・工学研究院, 助教授 (70284528)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宝田 徹 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (30336010)
村田 正治 九州大学, 大学院・工学研究院, 助手 (30304744)
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Keywords | 細胞情報伝達 / 遺伝子治療 / 遺伝子送達 / 薬物送達 / ペプチド / 翻訳後修飾 |
Research Abstract |
心臓疾患に関連するRhoキナーゼの基質タンパクのアミノ酸配列データベースからの情報を元に,Rhoキナーゼの基質ペプチド配列を設計する事に成功した。また,Rhoキナーゼの触媒ドメインをコードする遺伝子を発現ベクターに組み込み,大腸菌から発現させる事に成功した。 また,キナーゼ応答型遺伝子送達材料の設計と評価のため,Aキナーゼに選択的な基質配列を側鎖に多数組み込んだ,ポリアクリルアミドとポリイソプロピルアクリルアミドを設計,合成した。後者は,遺伝子発現は抑制したが,Aキナーゼシグナルによる遺伝子発現の活性化は起こらなかった。一方,ポリアクリルアミドを基本としたコンジュゲートは,遺伝子と複合体を形成して発現を完全に抑制し,しかも,Aキナーゼシグナルにより発現を完全に回復し,遺伝子スイッチの基礎を確立する事ができた。コンジュゲートと遺伝子の複合体形成比を検討したところ,この発現制御は,荷電比が1以上で起こる事が分かった。さらに,細胞への導入を考え,細胞膜透過型ペプチドであるHIV Tatタンパク由来のアミノ酸配列を有するペプチドを評価した。まず,カスパーゼ-3に応答する基質配列を用い,これにTatペプチドを組み込んだペプチドをポリアクリルアミドに組み込んだところ,遺伝子との複合体を細胞内に導入できる事を見出した。また,遺伝子は,標的とするカスパーゼ-3存在下でのみ発現した。そこで,このtatペプチドをキナーゼ応答型コンジュゲートにも組み込んだが,この場合,組み込めるTatペプチドの量が,荷電比の関係で制限されるため,良好な細胞への導入は観察されなかった。現在,新たなTatペプチドの導入法を検討している。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Y.KATAYAMA et al.: "Intracellular signal-responsive artificial gene regulation for novel gene delivery"Biomacromolecules. Vol.3・No.5. 905-909 (2002)
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[Publications] 片山佳樹: "導入した遺伝子が患部細胞内だけで機能する新しい遺伝子治療法"遺伝子医学. Vol.6・No.1. 120-123 (2002)
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[Publications] Y.Katayama et al.: "Biomedical Diagnostic Science and technology chapter 3"Marcel Dekker Inc.. 15 (2002)