2003 Fiscal Year Annual Research Report
細胞表面および細胞内部への応力負荷に対する内皮細胞内情報伝達メカニズムの解析
Project/Area Number |
14658297
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Research Institution | Kawasaki College of Allied Health Professions |
Principal Investigator |
片岡 則之 川崎医療短期大学, 臨床工学科, 講師 (20250681)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 健志 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (30249560)
望月 精一 川崎医療短期大学, 臨床工学科, 助教授 (60259596)
立花 博之 川崎医療短期大学, 臨床工学科, 助手 (00241216)
梶谷 文彦 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (70029114)
小笠原 康夫 川崎医科大学, 医学部, 助教授 (10152365)
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Keywords | 血管内皮細胞 / 力学刺激 / レーザーマニピュレーション / 細胞応答機構 / 細胞内情報伝達 |
Research Abstract |
本年度は、レーザーマニピュレーションを応用して、培養内皮細胞表面のレセプターにマイクロビーズを接着させてマイクロビーズを介して細胞に局所力学刺激負荷を行うシステム作製を試みた。 まずは予備実験として、RGDペプチド、ならびにProtein Aでコートされた直径1μmの蛍光マイクロビーズをウシ大動脈由来内皮細胞表面に接着させ、レーザーマニピュレーションシステムでの捕捉を行った。Protein Aでコートされたマイクロビーズでは接着力が弱く、レンズ焦点面で100W程度(実測値)の出力のレーザーによる捕捉では、わずかにレーザー焦点を移動させただけでマイクロビーズが細胞表面から剥がれてしまった。RGDペプチドでコートされたマイクロビーズでは、1μm程度のレーザー焦点移動に対しても剥がれることが無く、局所力学刺激に適していることがわかった。 本研究では、培養内皮細胞に局所力学刺激負荷を行い、そのカルシウム応答を調べるため、細胞に接着させたビーズ位置を通常の光学観察下モニターし、捕捉用レーザースポットの位置あわせを行い、リアルタイム共焦点レーザー顕微鏡による細胞内カルシウムイオン濃度観察下で、スポット位置の移動を行うシステムの構築を試みた。現状では、位置あわせの制御に駆動距離の長いピエゾ素子を用いているが、位置あわせにμmオーダーの誤差が生じている。来年度は駆動距離の短いフィードバックピエゾを用いて制御系を改善し、内皮細胞表面のレセプターにマイクロビーズを接着させ、マイクロビーズをレーザーマニピュレーターで移動させることによって刺激負荷を行った際の反応を調べる予定である
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[Publications] M.Sakaguchi, N.Kataoka, et al.: "S100C/A11 is a key mediator of Ca2+-induced growth inhibition of human epidermal keratinocytes"Journal of Cell Biology. 163(4). 825-835 (2003)
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[Publications] H.Sato, N.Kataoka, et al.: "Kinetic study on the elastic change of vascular endothelial cells on collagen matrices by atomic force microscopy"Colloids and Surfaces B Biointerfaces. 34(2). 141-146 (2004)