2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14702040
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
鈴木 聡 東京電機大学, 21世紀COEプロジェクト推進室, 講師 (20328537)
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Keywords | lazy制御 / 可変構造制御 / 歩行 / 状態依存リカッチ / 最小干渉支援 / 習熟 |
Research Abstract |
【非線形lazy制御理論】 スライディングセクター可変構造制御のlazy性(最小限の入力干渉とその低減)と、状態依存リカッチ制御による非線形システムヘの拡張性を融合させ、非線形システム安定化制御器の一設計方法を示した。倒立振子の振り上げ/倒立安定化に適用し、ロバスト性の向上と、状態依存制御単体では達成不十分だった制御入力の低減が達成でき、提案手法の有効性を実証できた。 【人間動作からのlazy原理の探求】 lazy理論の別の定式化に関する研究として人間のlazy性の解明に着手。lazy性と熟達は等価との仮説に基づき、人間の機械操作時の熟達化とその支援制御系理論について取り組んだ。力帰還型操縦装置を用いて人間の機械操作動作を計測、その熟達度を機械が推測して必要最小限度の干渉で操作者を支援するlazyアシスト制御系を提案。初心者に対する検証試験により習熟が促進されることを確認した。 さらにlazy理論に関する萌芽的研究として、不慣れなタスクを実行している人間の脳の賦活状態の分析を実施。慣れとともにworking memoryの賦活が低下することが確認され、判断指標として使用できる可能性を確認した。以上により、習熟支援法としてのlazy制御の新たな方向性を提示した。 【拘束条件に注目したモデリング手法の活用】 サブシステム間の拘束力に注目したモデリング手法を活用し、拘束条件の不連続切替を含むエンジン機構部のモデリングに適用し、既提案手法の応用を示した。ピストン/クランク運動は、衝突を含む繰返し運動であり歩行運動とほぼ等価なので、歩行リミットサイクルのlazy安定化手法各種が適用できる。機構部以外の動的要素も加えてエンジンシミュレータを構築。実機現象を十分な精度で再現可能であることを確認でき、本申請研究の他分野への応用可能性を示せた。
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Research Products
(13 results)