2002 Fiscal Year Annual Research Report
都市設計総合支援フレームの開発-都市熱環境総合評価と多用途意志決定支援ツールの有機的統合-
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14702047
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
谷本 潤 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 助教授 (60227238)
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Keywords | 都市気候モデル / 連成系 / 数値実験 / 排熱データ / 放射率分布特性 |
Research Abstract |
初年度として、以下の成果を得た。 (1)都市域における排熱機器の3次元空間分布特性 福岡および東京の都心部を対象に、現場聞き取り調査を実施することで、排熱機器の3次元分布の実態を把握した。調査では、建物規模にバイアスの生じないようなサンプルを得ることに留意するが、同時に地下街など都市に特徴的な基盤施設にも着目し、排熱が如何なる形態で処理され、どの高さで排出されているのかについて十分な実態調査を行い、都市気候モデル構成上有用なデータを得た。 (2)都市キャノピーを構成する人工被覆面における短波放射率の3次元空間分布特性 キャノピー底部を走行する自動車に短波,長波放射計と魚眼レンズを設置し、これらの測定データとキャノピー外で同時計測する全天短波,長波放射量とから、所謂、パラメータ同定の手法に基づき、キャノピー構成側壁面,底面等各面素ごとの平均的な放射率を求めた。本方法の長所は、上記した乱雑要因込みの包括的放射特性が把握可能であること、平均化のパス長によってある街路範囲の平均的特性を求めることができる点にある。この方法に加え、街路写真の画像解析から、壁面構成材料,色系統ごとに分解再構成することで、積み上げ法的推定手法により、キャノピー構成壁面の放射特性を特定し、都市気候モデル構成上有用なデータを得た。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 萩島理, 谷本潤, 片山忠久: "周辺街区状況が壁面入射日射量に与える影響に関する系統的数値実験"日本建築学会計画系論文集. 554号. 7-14 (2002)
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[Publications] Jun Tanimoto, Aya Hagishima, Tadahisa Katayama: "An Intrigued Analysis to Quantify the Causes for Urban Heat Island by the Revised ARCHITECTURE -URBAN -SOIL -SIMULATANEOUS SIMULATION MODEL, AUSSM Part.2 Quantitative Analysis based on huge numerical experiments"AMS Forth symposium on the urban environment. 1. 159-160 (2002)
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[Publications] Aya Hagishima, Jun Tanimoto, Tadahisa Katayama: "An Intrigued Analysis to Quantify the Causes for Urban Heat Island by the Revised ARCHITECTURE -URBAN -SOIL -SMIULTANEOUS SIMULATION MODEL, AUSSM Part.1 Theoretical Background and Model Frame Showing with a Result of Standard Solution"AMS Forth symposium on the urban environment. 1. 158-159 (2002)
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[Publications] シムクライ・パリチャート, 谷本潤, 萩島理, 片山忠久, バルコムダグラス: "省エネルギービル設計代替案の合理的意志決定手法 Multi-Criteria Decision-Making Method、MCDMおよびそのコンピュータ支援ツールMCDM-23の開発"日本建築学会計画系論文集. 555号. 131-136 (2002)