2003 Fiscal Year Annual Research Report
ポジ型感光性高分子の界面吸着膜による環境低負荷型金属配線基板の開発
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14703028
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
中川 勝 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教授 (10293052)
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Keywords | 表面・界面物性 / 超薄膜 / 材料加工・処理 / 高分子合成 / 界面科学 / 金属化 / 化学メッキ |
Research Abstract |
本年度の研究では、シリカや高分子基板に形成するカチオン性高分子吸着単分子膜の光パターニングを行い、パターン状吸着膜上での金属配線基板形成を行うことを目的とした。 光分解性のカチオン性高分子が、負に帯電した基板表面に静電的な相互作用により吸着し、数nmの膜厚を有する安定な単分子膜を形成することがわかった。紫外線の選択露光に基づく、吸着分子の光分解と脱着を利用して、吸着単分子膜のパターンを作製できた。この吸着膜パターンでは、カチオン性吸着膜の残存する正電荷の領域と基板が露出した負電荷の領域が存在し、帯電したサブミクロンサイズの高分子微粒子の吸着を自在に制御することができた。この微粒子吸着原理を利用して、選択的な無電解ニッケルめっきが行えることを明示した。塩化スズ水溶液中で形成された触媒前駆体微粒子が、静電的に選択吸着するために、パターンにしたがってNiやCuが析出することがわかった。さらに、塩化スズ水溶液に、カチオン性、アニオン性の界面活性剤をそれぞれ添加することにより、触媒前駆体微粒子表面の極性を変化させ、金属化される位置を制御できることがわかった。 より安価で簡便に合成できる新たな吸着分子として、炭素数が1,3,6,12の異なるアルキル鎖を有するポリ(1-アルキル-4-ビニルピリジニウムハライド)を提案し、合成した。吸着分子のアルキル鎖長により、吸着分子の吸着量、吸着膜のゼータ電位、接触角、表面形状などの表面物性が大きく変化することを明らかにした。吸着分子のアルキル鎖長が金属化に与える影響について検討した。アルキル鎖長の異なる吸着膜上では、Niの析出量、また触媒化におけるSnとPdの吸着量が大きく変化することが明らかになった。選択性の高いNi析出を実現するためには、吸着膜とSn粒子両表面間に働く静電相互作用と疎水性相互作用が、同じ向きに作用するために生まれる協同効果が重要であると結論づけた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] N.Nawa, M.Nakagawa, et al.: "Relationship of Zeta potential to molecular structure of multivalent cationic substrates on silica and PET substrates"Trans.Mater.Res.Soc.. 28(3). 573 (2003)
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[Publications] D.Ishii, M.Nakagawa, et al.: "Preparation of copper tubes with a submicron pore"Trans.Mater.Res.Soc.. 28(3). 577 (2003)
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[Publications] M.Nakagawa, et al.: "Photoinduced polar transition of substrate surface by photodegradable cationic absorbate monolayers"Langmuir. 19(21). 8769 (2003)
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[Publications] 中川勝, 名輪希: "多価カチオン性分子から形成される静電吸着単分子膜のネガ型とポジ型光パターン形成法"高分子論文集. 60(10). 531 (2003)
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[Publications] N.Nawa, M.Nakagawa, et al.: "Photopatterned shape of photodegradable polyelectrolyte monolayer affected by an ionic strength of aqueous developer solutions"Trans.Mater.Res.Soc.. (In press). (2004)