2003 Fiscal Year Annual Research Report
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14704044
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
和田 裕子 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (70302130)
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Keywords | 網膜色素変性 / 遺伝子 / 変異 / 人種差 / 遺伝性網膜変性疾患 / 高頻度変異 / スクリーニング / 原因遺伝子 |
Research Abstract |
網膜色素変性に代表される遺伝性網膜変性疾患は、現在も有効な治療法が確立されていない難病である。 現在有効な治療法は確率されていないが、今後遺伝子治療を考える上で遺伝子変異の解析は必要である。 現在までに多数の原因遺伝子が報告されているが、その原因が明らかにされている患者は一部にすぎない。我々は海外の遺伝子異常の種類、頻度と日本では大きな差があることを報告してきた。特に、FSCN2遺伝子、208delG変異は日本人常染色体優性網膜色素変性、さらに常染色体優性黄斑ジストロフィー患者のみに認められる。またアレスチン遺伝子1147deLA変異は日本人小口病の高頻度変異である。一方、ロドプシン遺伝子変異は海外では、20-30%と高頻度であるが我々の検索では日本人患者では5%と低頻度であることがわかった。そこで、現在、日本人患者の何%に原因遺伝子変異を確認できるか、さらに高頻度変異の有無を確認するために全ての原因遺伝子を用いて日本人常染色体優性網膜色素変性の患者のスクリーニングを施行した。その結果、20%に原因遺伝子変異を確認した。欧米では40%の患者に原因遺伝子変異が報吉され、この頻度の違いは高頻度変異の存在の有無にも大きく関与する事もしめした。さらにこれらの解析結果を基に、また海外からの報告もあわせて一度に効率的にかた簡便にスクリーニングできるシステムを確立した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Wada_Y, Itabashi T, Sato H, Tamai M: "Clinical Features of a Japanese Family with Autosomal Dominant Retinitis Pigmentosa Associated with a Heterozygous Thr494Met Mutation in HPRP3"Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol. in press. (2004)
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[Publications] Itabashi T, Wada_Y, Kawamura M, Sato H, Tamai M.: "Clinical Features of Japanese Families with a 4O2delT or with a 555-556delAG Mutation in the CHM Gene"Retina. in press. (2004)
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[Publications] Kawamura_M, Wada Y, Noda Y, Itabashi T et al.: "Novel 2336-2337delCT Mutation in RP1 Gene in a Japanese Family with Autosomal Dominant Retinitis Pigmentosa"Am J Ophthalmol. in press. (2004)
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[Publications] Wada_Y, Abe T, Itabashi T, Sato T, Kawamura M, Tamai M: "Dominant Macular Degeneration Associated with 2O8delG Mutation in FSCN2 Gene"Arch Ophthalmol. 121. 1613-1620 (2003)
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[Publications] Itabashi T, Wada_Y, Sato H, Kunikata H, Tamai M: "Ocular Findings in a Japanese Family with an Arg4lTrp Mutation a CRX gene"Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol. 241. 535-540 (2003)
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[Publications] 和田裕子, 玉井信: "日本人常染色体優性網膜色素変性の分子遺伝学的検討"日本眼科学会雑誌. 107. 687-694 (2003)