2003 Fiscal Year Annual Research Report
外食・買い物場面での家族の相互作用に関する生態心理学的研究
Project/Area Number |
14710081
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
小島 康生 中京大学, 心理学部, 助教授 (40322169)
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Keywords | 買い物 / 母親 / 家族 / 第一子 / 第二子 / お菓子売り場 / 生態学的研究 / 負担 |
Research Abstract |
昨年度のレストラン場面に引き続き、本年度は、子どもづれでの買い物の場面に焦点をしぼり、調査を進めた。まず、幼稚園児をもつ親の協力により、買い物に出かける頻度や時間帯、売り場での子どもとのかかわり(カートの利用、手をつなぐかどうかetc)について、約300家族のデータを集めた。その結果、子どもが幼稚園にいる時間帯を利用して買い物に出かけるケースが比較的多いことや、子どもの数が多くなるほど、生協のような宅配システムを利用するケースが増えることが明らかになった。カートに子どもを乗せるなどすることは、子どもの動きを制限し、余計な手間がかからないという意味では親に快適な買い物環境を提供していたが、いっぽうで混雑状況によっては、通路のスペースを大幅に使うことで別の買い物客に迷惑をかけることにもなり、かえって不便であることも明らかになった。 実際に買い物をしている親子についての行動観察もおこなった。手をつなぐなどして、子どもの動きを拘束しても、子どもはお菓子売り場やおもちゃコーナーへ行ってしまおうとする場合も多く、子どもを連れての買い物は親にとってたいへんな負担であろうことが推察された。しかしいっぽうで、お菓子売り場のような場所は、そこへ子どもをつなぎとめておく役割を果たしており、そのことが、親の買い物を円滑にしている点も見逃せないものと思われた。子どもが2人である場合には、連れだって勝手にいろいろなところを走り回ることが多く、親にはいっそう負担が強いことが推測された。
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