2002 Fiscal Year Annual Research Report
幼児期における達成動機づけ育成に効果的な"ほめ方"
Project/Area Number |
14710101
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
高崎 文子 早稲田大学, 人間科学部, 助手 (20339675)
|
Keywords | 達成動機づけ / 幼児 / フィートバック / ほめる / しかる / 観察 / 養育態度 |
Research Abstract |
幼児の達成動機づけの形成に大きな影響を及ぼすと考えられる、養育者の日常的なフィードバックと、幼稚園での教師のフィードバックについて、実態を把握することを目的とした。 幼稚園年長児の養育者78名に対して、「どのような時にほめたか/しかったか」、「子どもが達成に成功した場合/失敗した場合に何と声をかけたか」について自由記述により回答を求めた。また、「達成に関する養育態度尺度」による調査もあわせて実施した。 養育者が日常何についてほめたり叱ったりしているかについては、大きく「規範」と「達成」に分類できた.また、成功したとき失敗したときでは、「努力」「能力」「結果」の3つの内容のフィードバックに分類できた. 養育態度との関連で見ると、子どもが人よりも勝っていることを期待したはたらきかけをする「優越期待」の養育態度では、成功したときに肯定的なフィードバックをすること、子ども自身が少しづつでも成長することを期待した働きかけをする「成長期待」の養育態度では、失敗時に否定をせず努力に注目したフィードバックをすることが、特徴であった。 また、幼稚園における教師のフィートバックについては、3つの幼稚園の年長・年中児クラス計5クラスを対象に、観察を行った。観察したのは、主に教室内で行われる活動での教師と子どもたちのやりとりであり、フィールドエントリー時期の観察の他、分析対象として各クラス午前中の約2時間の観察をし、フィールドノートに記録をした。詳細な分析は、今後行う予定である。
|