2002 Fiscal Year Annual Research Report
地域特性に着目した介護保険時代における地域生活形成支援ネットワークシステムの研究
Project/Area Number |
14710154
|
Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
藤松 素子 佛教大学, 社会学部, 助教授 (40261721)
|
Keywords | 介護保険 / 地域福祉 / 生活問題 / 子育て支援 / 高齢者 |
Research Abstract |
今年度の研究計画の第一にあげておいた介護保険制度下における地方自治体、市町村社会福祉協議会の変化・課題の把握については、京都府下の市町村を対象に「高齢者保健福祉計画」「介護保険事業計画」の収集を行った。また、同じく府下の市町村社会福祉協議会における2000年4月以降の事業体制の変化、苦情処理・相談事業等の展開等の把握につとめたが、地域福祉活動計画は未策定の社会福祉協議会も多く、入手には至らなかった。 地方自治体においては、2000年4月以降、介護保険担当課の新設に伴い、既存の高齢者福祉サービスの中から介護関連サービスが別立てとなり、職員体制にも大きな変化がみられるようになっている。要介護認定「モレ」あるいは、自立認定者への対応は既存の高齢福祉担当部署が担うものの、充分なサービス提供は構築できていないこと等が明らかになった。 市町村社会福祉協議会においても、介護保険制度導入後に当該市町村が事業所申請しないことにより、サービス委託が打ち切られたところでは、社会福祉協議会経営そのものが困難となり、地域福祉活動や地域住民への相談事業に充分な対応ができなくなっているところがめだっている。地域福祉活動計画策定についても、実質的な住民参加の下で策定作業に取り組んでいるところは必ずしも多くない。 今年度計画の第二にあげておいた地域社会の構造分析および住民生活の実態調査については、若干予定を変更して高齢者の生活問題の把握は次年度にまわし、地域における子育て支援にかかわる調査を実施することとした。今回は京都生協の組合員に協力依頼ができる条件ができたため、次年度に実施を予定していたNPO活動の活動展開と地域連携への課題につながるものと判断して、京都府下に居住している約2000名の組合員を対象に質問紙調査を実施した。現在は集計・分析中であるため、次年度の早い段階でこの結果は明らかにする予定である。
|