2003 Fiscal Year Annual Research Report
重度障害者の地域生活を支えるための社会福祉実践モデル構築に関する研究
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14710157
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Research Institution | Konan Women's University |
Principal Investigator |
三毛 美予子 甲南女子大学, 人間科学部, 専任講師 (40340913)
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Keywords | 障害者 / 自立生活支援 / 質的調査法 / 通所施設 |
Research Abstract |
本年度は、身体障害者通所授産施設・青葉園において、重度障害を持つ人の地域生活支援の全体像を明らかにすることを目的に研究を行ったが、地域生活支援のなかでも、自立生活実現に至る支援に焦点をあてて、その全体像を質的調査法によって明確にした。 収集したデータを分析した結果、自立生活実現に至る支援を理解するための枠組みとして、(1)サービス提供主体、(2)サービスの利用者、(3)サービス提供手段、(4)サービス提供のプロセスの4つがうかびあがった。これら各々の具体的な内容は、(1)支援者システムと伴走者としての青葉園職員、(2)自立生活を望む障害者自身、(3)生のひきうけと環境の資源化の支援、(4)下地作り、練習・準備期、直前準備期、である。つまり、青葉園を利用している障害者の自立生活実現に向けての支援とは、障害者自身が望む生活を実現するために、本人が生をひきうけ、本人の環境のなかで本人にとって資源となるものを資源化することを、青葉園の職員も含めた支援者システムが、下地作り、練習・準備期、直前準備期の3つのプロセスを経ながら支援することである。これは、北野(2003)がヒューマンサービスの3つのモデルとして示した(1)医療モデル、(2)自立生活モデル、(3)自立生活支援モデルのなかの、3つめの自立生活支援モデルに相当する。 そして、こうした支援において、青葉園職員が行っていることは、(1)障害者:伴走する、(2)環境:資源化、(3)支援者システム:協働と資源化である。 <文献> 北野誠一(2003)「障害者の自立生活と自立生活支援」定藤丈弘ほか編『現代の障害者福祉(改訂版)』有斐閣
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Research Products
(1 results)