2002 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の生活システムの再編行動に関する実証的研究2-日本とフィンランドの比較研究
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14710159
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Research Institution | Hiroshima Kokusai Gakuin University |
Principal Investigator |
田中 里美 広島国際学院大学, 現代社会学部, 助教授 (00300129)
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Keywords | 高齢者 / 高齢者福祉 / フィンランド / 北海道 |
Research Abstract |
2002年度の研究では、2000年度から2001年度にかけて、日本とフィンランドの都市在住高齢者を対象に実施した、高齢期の暮らしに関する量的調査の結果を踏まえ、同じサンプルから選ばれたケースに対して、面接によるインタビュー調査を実施することが中心課題であった。 2000年度および2001年度に、科学研究費補助金の交付を受けて実施した量的調査(研究課題名:「高齢者の生活システムの再編行動に関する実証的研究-日本とフィンランドの比較調査」、課題番号:12710123)では、経済的側面、健康づくり等に関して、老後に向けての準備状況を尋ねた。貯蓄行動に関しては、京都市の高齢者がトゥルク市の高齢者に比べて熱心であり、健康作りに関しては、トゥルク市の高齢者が京都市の高齢者に比べて熱心であるなど、いくつかの指標に関して、両都市の高齢者の間には違いが見られた。また、それぞれの調査地において、老後に向けての準備に関する指標により、複数のグループを見いだした。 本年度は、上記調査のうち、京都市調査の対象者にインタビューを実施した。生活各方面にわたって老後に向けての準備が整っている高齢者グループおよび、そうでない高齢者グループの中から高齢者を選び、インタビューの手法によって、老後に向けての準備行動に影響を与える要因と、その連関を具体的に浮かび上がらせ、それぞれのグループの特徴を提示した。 2002年度にはこの他に、比較対象地であるフィンランド・トゥルク市において2003年度に実施予定のインタビュー調査の準備作業として、京都市の調査結果の英訳を行った。トゥルク市で、今回の調査に協力して頂いているトゥルク大学社会政策学部教授ヘイッキ・エルヴァスティ氏に、インタビュー調査に関するアドバイスを頂く際に利用する。
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