2003 Fiscal Year Annual Research Report
「地域婦人会」の現代的機能と新たなネットワーク形成
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14710160
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Research Institution | Hiroshima Kokusai Gakuin University |
Principal Investigator |
眞鍋 知子 広島国際学院大学, 現代社会学部, 講師 (70320025)
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Keywords | 地域婦人会 / コミュニティ / 女性史 / 地域集団 / アソシエーション / 女性会 / 地域社会学 / 都市社会 |
Research Abstract |
本年度は、「全国地域婦人団体連絡協議会(全地婦連)」事務局を訪問し、地域婦人会のおかれている状況などについてのインタビュー取材をおこなった。また、全地婦連の会員向けニュース・レターや調査報告書などの資料を収集した。 さらに、「全地婦連」の年に一度の全国規模での研究会(参加者約1,750名)に参加し、「組織の充実」について討議する分科会や、全体会での取材を通じて、会員の生の声を聞き、地域婦人会の直面する課題等についての理解を深めた。とりわけ、全国で実施されつつある市町村合併に際して、これまでの婦人会組織の維持および活性化が、大きな焦点となっていることが明らかになった。 また、「全地婦連」の会長(1名)、副会長(3名)へのインタビュー調査において、戦後のGHQの指導からはじまる、彼女たちの活動の変遷について、より理解を深めることができた。この聞き取りによる事実把握と、昨年度収集した各種資料・文献との検討にもとづいて、歴史的観点も含めて「地域婦人会」を理論的に類型化し、これを取り巻く集団間ネットワークに関する理論的な仮説を組み立てた。これをもとに、県婦連レベルの会長へのアンケート調査を実施予定である。 これらの全国レベルでの婦人会を対象とした調査と同時に、石州県松任市において、地区の「地域婦人会」を解散し、自主的な女性ボランティア・グループを立ち上げた「M(エム)の会」リーダーへのインタビュー調査と地区祭りでの会員の活動を取材することで、地域婦人会の人間関係をもとに、新たなネットワークを地域に密着して展開しつつある事例についても検討した。
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