2002 Fiscal Year Annual Research Report
社会人大学院生の修了後における企業内での処遇についての実証研究
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14710169
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
亀野 淳 北海道大学, 高等教育機能開発総合センター, 助教授 (50333646)
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Keywords | 社会人大学院 / MBA / 処遇 / 人的資源管理 / 教育効果 / ミスマッチ / 修了者 / 職業人大学院 |
Research Abstract |
本研究は、社会人大学院生として大学院を修了した者やこれらの者を雇用している企業に対してアンケート調査及びインタビュー調査や海外での事例の収集などを実施し、我が国における社会人大学院や修了者の処遇のあり方についてその方向性を明らかにすることを目的に3か年の予定で実施するものである。なお、実施に当たっては社会人大学院の中でも最も人数が多い経営学系を中心に研究を行った。 初年度にあたる平成14年度においては、まず、各種文献や調査結果を収集した。現時点で明らかになっていることは、主に以下のとおりである。 ・社会人大学院に対する社会人のニーズの高まりがみられ、国内大学院はその整備が急速に進んでいること ・しかしながら、大学院修了者の処遇に対する不満も大きい。一方、企業も必ずしも大学院修了者を高く評価していないこと ・諸外国においては多様なMBAコースが存在すること(欧米も含む) また、すでに社会人大学院を修了した者やその企業の人事担当者に対するインタービュー調査を行った。また、社会人大学院生を指導する大学院教員等へのインタビュー調査を行った。この結果明らかになったことは、以下のとおりである。 ・大学院修了者は、大学院で学んだことに関する満足度が高い。しかし、職場内での処遇に対する不満を持っている者は多い。その内容は、賃金や昇進・昇格ではなく、配属先や仕事内容に関するものが多かった。 ・一方、企業は大学院修了者に対する評価は短期では不可能であり、ある程度の期間が必要であることを認識している企業や、個人差が大きくMBA取得をそのまま評価することはできないという意見もあった。 平成15年度においては、より詳細なインタビュー調査を実施するとともに、大学院修了者に対するアンケート調査や海外の事例調査を実施する予定である。
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Research Products
(1 results)