2003 Fiscal Year Annual Research Report
将軍家と大名家における文書・記録・書籍の蓄積と管理に関する研究
Project/Area Number |
14710237
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
藤実 久美子 学習院大学, 史料館, 助手 (90337907)
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Keywords | 近世史 / 日本 / 文化史 / 史料学 |
Research Abstract |
1.徳川将軍家・幕府・大名家における文書・記録・書籍の蓄積・管理に関する、歴史学・国文学・図書館学の分野の著作などの調査を行い、適宜、購入またはコピーした 2.(独)国立公文書館内閣文庫所蔵の「書物方日記」のうち第148冊〜第177冊について、必要箇所の複製を購入した。本史料は、紅葉山文庫の執務日記であり、今後、データ入力の様式について検討する予定である。 3.一昨年度、史料調査を行い、デジタルカメラにより撮影した肥前大村家史料のうち、幕府および大名家が、その管理に大いに意を払った領知朱印・領知目録に関する史料翻刻を行い、データ化を進めた。データ化にあたっては、「くずし字」を解読できる研究補助員の協力を得た。ソフトはマイクロソフト社のワード2000を使用した 4.昨年度、史料調査を行い、マイクロ紙焼きを購入した岡山藩池田家文庫のうち、領知判物・領知目録に関する史料についてデータ化をさらに進めた。使用したソフト等は上に同じである 5.3・4の成果の一部を、平成16年3月9日(土)に岡山藩研究会(早稲田大学文学部)に於いて、「領知判物・朱印および領知目録への史料空間論的アプローチに関する覚書-『改め』とその後-」と題して、口頭報告を行い、研究成果の共有化をはかった。報告では、これまで将軍家にとっては全国土掌握の象徴、大名家にとっては領有権の保証とされてきた領知判物・朱印および領知目録の機能は、実は多元的であり、それら多元的な機能を変移させる過程で、幕府や大名家において新たな記録が作成されて文庫などに保管・利用されたことを、「史料空間」という作業概念を用いて新たに検討した
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