2003 Fiscal Year Annual Research Report
古代城柵官衙遺跡出土木簡の研究-律令制浸透過程解明の基礎作業として-
Project/Area Number |
14710274
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Research Institution | Tohoku University of Art and Design |
Principal Investigator |
村木 志伸 東北芸術工科大学, 芸術学部・歴史遺産学科, 専任講師 (10326754)
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Keywords | 木簡 / 城柵官衙 / 東北 / 出土文字資料 |
Research Abstract |
昨年度は大きくわけて2点において大きな成果をあげることができた。まず一つは(1)前年度よりの調査継続、もう一つは(2)新たな学会を立ち上げたことである。 (1)調査・およびデータベース化 東北各県の文字資料出土遺跡の木簡・墨書土器の記録作業を行った。結果として、15遺跡、約400点近くの資料を記録化できた。順次データベース化しており、平成16年度以降もこの作業は続行する必要がある。 なかでも岩手県陸前高田市小泉遺跡においては、大きな成果をみることができた。昨年度より対象範囲を広げた墨書土器であるが、本遺跡はその墨書土器が100点以上出土し、太平洋湾岸域の最北のまとまった資料群である。その内容は古代東北の文献史学的側面からも、また考古学上も大きな問題をはらんだ資料であるが、その正式報告書をまとめるとともに、地元で大規模なシンポジウムを開催することに成功した。 (2)学会の立ち上げ 文化財行政担当者・大学関係者へ研究成果を発表・還元する場として第1回「東北文字資料研究会」(事務局・発起人:村木志伸)を開催することが出来た。平成15年11月29日、30日に開催し、一日目は研究発表会を東北芸術工科大学で開催し、出土文字資料に対する新しい多様な視点からの成果を発表・議論する場となった。2日目はうきたむ風土記の丘考古資料館で資料見学会を開催し、山形県内の出土文字資料を実見しながら検討することができた。2日間でのべ150名以上の研究者の参加があり大成功に終った。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 村木 志伸: "小泉遺跡の墨書土器"海の蝦夷-小泉遺跡が語りかけるもの-. (2003)
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[Publications] 村木 志伸: "寺の外から出土する「寺」の文字"帝京大学山梨文化財所報. 14号. 15-18 (2003)
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[Publications] 村木 志伸: "2001年度刊行報告書掲載の出土文字資料集成"第1回 東北出土文字資料研究会資料. 135-167