2003 Fiscal Year Annual Research Report
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14710299
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Research Institution | The National Institute for Japanese Language |
Principal Investigator |
笹原 宏之 独立行政法人国立国語研究所, 研究開発部門・第1領域, 主任研究員 (80269505)
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Keywords | 俗字 / 誤字 / 国字 / 地域文字 / 地名 / 漢字 / 拡張新字体 / 新聞 |
Research Abstract |
新聞と地名資料を主対象として、現代日本の異体字に関する実態と背景について、種々の要素から多角的に分析を加えることで、その多様な実態を明らかにした。当調査研究により得られた字体などに関する新たな知見については、成果として下記の書籍や論文などにより公刊した。 新聞については、拡張新字体の歴史と現状を中心に、書籍と論文において具体例を示した。「新聞の漢字を調べる」(朝日新聞大阪本社アサコム・サブホール第12回「ことば」フォーラム「新聞の漢字」2002年10月口頭発表)においても、その字体などの特徴を示した。日常生活における新聞の漢字の占める位置についても、生活時間という面から明らかにしたほか、新聞にも現れる字体について一つの原因が筆写にあったことを記した(「柳」『国語研の窓』17号「ことばQ&A」2003年10月、「〆」について『読売新聞』2003年2月14日朝刊)。 地名についても、その字体について概観を行い、その全体像を示すとともに、地名と文献に現れる「がけ」や「いり」という語を取り上げ、論文のほか、「日本製漢字の展開-圦・杁を例に-」(『韓国日語日文学会 2003年度 国際学術発表大会・夏期学術発表大会 発表論文集』p8-12 2003年6月)と「「圦」「杁」にみる日本製漢字の展開と地域分布」(第18回「ことば」フォーラム「外字対応のヒント-図書館や電子政府の取り組み-」図書館総合展東京国際フォーラム2003年11月)において、地域により字体等に差が生じ、その分布により、暗合や衝突が起こっていたことを究明した。また、「日中交流史における日本製漢字」(第3回日中自然言語処理共同研究促進会議「コンピュータと言葉から見たコミュニケーション-日中交流の架け橋-」主催通信総合研究所 京都府京都市大学のまち交流センター 2003年11月及び『朝日新聞』2004年1月8日朝刊)において、「樫」が地名等では字体が省かれるが、それは歴史的な背景をもつ字体であることを明らかにした。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 笹原宏之: "地名を漢字で書くために-文献と地名に見る「がけ」の一字表記-"日本語学(明治書院). 12月号. 30-42 (2002)
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[Publications] 笹原宏之: "地名と漢字"朝倉漢字講座(現代の漢字) 前田富祺・野村雅昭編. 3巻. 179-197 (2003)
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[Publications] 笹原宏之: "日本製漢字の地域分布"日語日文学研究〔語学・教育篇〕 韓国日語日文学会. 46輯. 33-47 (2003)
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[Publications] 笹原宏之: "日常生活と漢字-画面と空間上で目にする漢字-"しにか(大修館書店). 2月号. 14-21 (2004)
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[Publications] 笹原宏之: "コラム3「方言と地名」"新「ことば」シリーズ(国立国語研究所). 16号. (2003)
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[Publications] 笹原宏之, 横山詔一, エリク・ロング: "『現代日本の異体字-漢字環境学序説-』国立国語研究所プロジェクト選書2"三省堂. 1-318 (2003)