2003 Fiscal Year Annual Research Report
モダニズム文学におけるテクノロジーと感覚変容に関する研究
Project/Area Number |
14710325
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田尻 芳樹 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (20251746)
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Keywords | ベケット / 感覚 / 身体 / テクノロジー / 映画 / 蓄音機 / モダニズム / アヴァンギャルド |
Research Abstract |
本年度はサミュエル・ベケットにおけるテクノロジーと感覚変容に関して300ページの論文を完成し研究に一区切りを付けた。今後その一部、又は全部を出版する努力をしながらさらに研究を発展させる所存である。大雑把に言えば十九世紀後半から二十世紀初めにかけて電話・蓄音機・ラジオなどの音声テクノロジー、映画・レントゲン・高速度撮影写真などの視覚テクノロジーがそれぞれ聴覚と視覚を根本的に変容させ、さらに感覚間の相互関係をも変質させた。これはモダニズム、アヴァンギャルド芸術に大きな影響を及ぼしたが私の論文ではベケットの作品における身体の表象に即してそのことを考察したのである。
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