2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14720035
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
川和 功子 大阪府立大学, 経済学部, 助教授 (70295731)
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Keywords | 契約 / 電子的情報 / 責任 |
Research Abstract |
平成14年度は特に無体物の取引に関わる契約の類型論や、契約法上の履行水準に重点をおいて米国、英国、EU、日本の判例、法律、判例について収集し、分析を行った。その中でも、米国法における電子的情報の契約類型についての議論や履行水準についての議論から統一コンピュータ情報取引法(UCITA)の作成にいたるまでの判例、統一商事法典の売買編と英国法における判例、物品売買法等についての比較を中心に研究を行った。UCITAは履行水準、電子商取引からソフトウエアの取引、オンライン上の情報の取引等も含む電子的情報の取引を幅広くカバーしている点で重要な研究課題であるといえる。他方、英国では特別に電子的情報に特化した法律を作成していないが、その理由について分析している。日本法においても電子商取引に関する準則が経済産業省から公表されるなど、電子的情報の取引について法制度を整備していく基盤が徐々に出来つつある折、15年度の不法行為法の研究とあわせて、日本法への示唆についても考慮していきたい。 研究成果は電子的情報の契約責任について、-契約類型についての議論を中心として(1)-を大阪府立大学紀要に掲載した。ページ数の制約により、分割して掲載されることとなるが、4月、6月に順次(2)(3)を掲載していく予定である。 海外に対しては"INTRODUCTION TO ELECTRONIC COMMERCE AND ELECTRONIC CONTRACTS"をMatthew Bender社のDOING BUSINESS IN JAPANに掲載して、国内における電子的商取引の法制度を米国の制度の比較しつつ紹介している。
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Research Products
(2 results)