2002 Fiscal Year Annual Research Report
域外企業が地域進化に果たす役割〜旧フランス領西アフリカでの仏系企業の史的展開を中心に
Project/Area Number |
14730060
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Research Institution | Kushiro Public University of Economics |
Principal Investigator |
正木 響 釧路公立大学, 経済学部, 助教授 (30315527)
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Keywords | アフリカ経済 / フランス企業 / 西アフリカ / 地域進化 / フランス / 経済史 |
Research Abstract |
グローバリゼーションの下で、各地域の固有性を保ちつつ、世界が一つのシステムに収斂されようとしている。こうした世界的な動きを加速しているのが、新たな利益を求めて活動拠点を開拓し続ける企業である。地域経済の発展に企業が果たす役割は小さくない。たとえ域内企業が未熟であったとしても、域外企業の進出が域内企業をインボルブし、両者間のネットワークの構築および深化が地域経済を振興することも十分に期待できる。 しかしながら、筆者がこれまで研究をしてきたコートジボワール共和国においては、域外企業と域内企業のダイナミックな連関が、東アジア地域のようには観察されない。その原因の一つとして、筆者は、植民地時代のフランス企業の進出形態、制度の移植過程に注目しており、経済史の視点で調査を行うことが本研究の目的である。 平成14年度の夏に、フランス、パリに滞在し、国立図書館で、植民地時代のフランス政府・企業の西アフリカヘの進出過程についての資料収集を行った。その後、西アフリカのコートジボワール共和国とセネガル共和国を訪問し、フランス人が最初に入植した地域の商工会議所等で資料を収集することを試みた。現在はこれらの資料を整理、読み進めているところである。 今年も、本研究を続けるが、昨年9月にコートジボワール共和国でクーデターが発生し、現在も情勢は安定していない。既に集めた資料等で、研究を続けていく所存だが、若千の影響は否めない。
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